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僕が店舗休業を決めた理由

こんにちは。

いよいよGWに突入し、より一層の外出自粛ムードが拡がっています。

みなさんは、どのようにGWを過ごすのでしょう。

そして事業者のみなさんは、どうGWの対策をしていくのでしょうか。


僕は自治体からの休業要請が出て、協力金の内容が発表になった直後にGW明けまでの休業入りを決めた人です。

その主な意図は、やはり「取り返しがつかないことになる前にリスクヘッジしたかった」ということです。

我が家には、夏に出産を控えた妊婦がいます。

それが正直、動機の全てです。笑

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札幌の病床も日に日に逼迫し、通常の症例は通院が遠慮されるなど、下手に病気に罹れない状況も続いています。

そんな中、自分自身や家族の健康にとっての大きなリスクを冒してまで営業を続けることに、メリットを感じませんでした。営業持続は、僕にとっても、大切なお客さんにとっても、双方にとってデメリットであると判断しました。

応援したい!ってお店に来てくれても、どっちかが罹っちゃったらね…。笑

実際に緊急事態宣言が出された後から徐々に、というか急激に札幌の患者さんは増えています。本当にあっという間に。

本当に何が起きるか全く読めない。未知の状態。きっと気づいたときには取り返しがつかない状況になるのだろうなと思います。

それを踏まえると、休業に対する補償が担保されるのであれば、実店舗の休業やむなしと判断するのが経営者としては妥当なのだと思います。お客さんのことを思うのなら、なおさらです。

ただし従業員のいる事業者さんや、毎月の固定費が半端じゃなく掛かっている事業者さんは、その限りではないと思うのです。毎日毎日の少しの積み重ねで、なんとか生き延びているのだと思うから。

そういうお店にこそ、頑張ってほしい…!

僕自身、大好きなお店も多いので。

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僕が休業を決めた理由のもう一つ、

それが「コモンズの悲劇」を回避するためでした。


オープンマーケットにおいて共有資源が乱獲され枯渇を招いてしまう、というセオリーが「コモンズの悲劇」です。

「3密回避」で飲食店は、店内営業をやめたり、時間を短縮したところ、19時以降のアルコール提供をストップしたところなどが増えました。

テイクアウト強化に留まらず、今までやらなかったデリバリーの拡充、飲み屋の昼営業&デリへの大幅シフトなど、昼のお店と夜のお店がお互いの共有資源(お客さん)を食い合っている状況が見え始め、明らかにしわ寄せがきています。どの業態の飲食も、売上はジリ貧になりつつも、なんとか食いつないでいるなあという印象です。


雇用を守らなくてはならない皆さまや、養う家族が多い個人事業主、また他店舗などの固定費が莫大な皆さまに比べて、僕は背負うものが小さいです。最悪店を畳んでも、やり直せる年齢でもあります。

夫婦共働きですし、自分の半年先くらいまでの生活が見通せれば、今無理する必要もありません。

もちろん夏に生まれる我が子を思うと、決して我が家に余裕はないのですが…。

しかし、現状の財政だけでフラットに判断すると、コモンズの奪い合いに参加する必要性はないと判断したのです。ランニングコストの高い他業者に、フィールドを譲るべきであると。

きっと個人事業主の皆さまは、休業するか自粛しつつも営業し続けるか、しばらく悩まされることでしょう。僕も他人事ではなく、GW後の展開をもっと詳細に作らなくてはなりません。

悩んだときに、「コモンズの悲劇」を一度考えて欲しいな〜というのが今回のnoteの趣旨です。

僕は今、通販メインに切り替えて販促を強化しています。そっちが収入の柱になるのだから、当然の動きです。


しかし、実店舗メインで強かった事業者も続々と通販に切り替えていますね。

コーヒーや焼き菓子のような凡庸性の高い製品は、やはり互いに食い合ってしまうなあ…という危機感を抱き始めています。ここでも、悲劇が起こり始めています。

ただ、オンラインのコモンズは未知数です。工夫すれば、お客さんとして想定していなかった層までリーチする可能性も十分にあります。

ならば、他の同業者では手に入らないもの、経験や体験に、よりフォーカスして販促をしていけばよい。そう思っています。


僕のお店は札幌でも異質で、「いつも何か面白いことやってる店」という印象、認識をカスタマーに与えています。


今こそ、その印象が活きる時。

攻めた商品展開をしていける。

そんな希望を持っています。

しっかり利益を取りながらも、きっちり感動体験を届け、そしてコモンズを大切にする。


そんな三方良しの気持ちを大切に、過ごしていきたいものですね。

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