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【夜に駆けるとイメージ】hitomi

繋いだ手を離さないでよ
二人今、夜に駆けだしていく

『心中のしたんだ。』
そんなこと思いもしなかった。


スピード感のある軽快な曲調に透明感のある声。恋愛の歌だとはすぐに分かった。別れたい彼女と別れたくない彼氏。よくあるやつね。くらいに考えていた。

タナトスの誘惑を読むまでは。

夜に駆けるはタナトスの誘惑をもとに作られている。読むほどに鳥肌が立った。私が想像していた夜を駆けるの世界とは全く違っていたから。想像を超えていた。

タナトスの誘惑を読んでからは読む前のような感情で聴けなくなった。聴こえる音さえ変わってしまった気がする。やっとこの歌の本質に近付けただけなんだけど。もうそんな風にしか聴けない。タナトスの誘惑を読んだことで、歌を聴くだけで頭の中には映像が流れる。PVとも違う私の中で出来上がった映像が。

イメージってすごい。良くも悪くも物の捉え方を変えてしまう。今までの経験から形作られるのだろうけど。例えば「リンゴ」と言われて頭に浮かぶ「リンゴ」は人それぞれ。紫のリンゴを見たことがない人は紫のリンゴは頭に浮かばない。経験からくるものが大きいが故に子どもの絵は自由なのかもしれない。

コミュニケーションの基本は会話。言葉にもイメージはついて回る。私が持っているその言葉のイメージ(意味)と相手のイメージ(意味)は違うかもしれない。むしろ違うと思っていた方がいい。

だからこそ、『何をどう伝えるのかどう伝わっているのか』を常に感じとっていくことが大切だと思った。もちろん、相手から私が受けるときも同じ。言葉だけでなく、しぐさや表情、空気感。その人が醸す全てから感じとっていきたい。想いが共有できるように。


意味を知っても夜を駆けるを聴いている。この記事を書いている今だってずっとリピートしてる。なんだか、この記事を書いたら聴こえ方が変わってきたような気がしないでもない。聴いていくうちにまた聴こえ方に変わることもあるかもしれない。

イメージも流動的だということも忘れないようにしよう。


hitomi



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