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国際バカロレアの教育から学ぶ10:「グローバルな文脈」(中等教育プログラム)

国際バカロレア中等教育プログラム(MYP)は、8つの教科を学びます。
MYPでは、教科で学んだことを、自分の生活に結びつけて考えることができるように「文脈に基づく学習」という考え方が採用されています。

MYPでは、PYPの「教科横断的なテーマ」と連携する形で、6つの「グローバルな文脈」が設定されています。

PYPの「教科横断的なテーマ」→MYPの「グローバルな文脈」の順で、お示しします。

私たちは誰なのか→アイデンティティーと関係性
私たちはどのような場所と時代にいるのか→空間的時間的位置づけ
私たちはどのように自分を表現するのか→個人的表現と文化的表現
世界はどのような仕組みになっているのか→科学技術の革新
私たちは自分たちをどう組織しているのか→グローバル化と持続可能性
この地球を共有するということ→公平性と発展

「グローバルな文脈」をはじめ、MYPでの指導と学習は、生徒たちに、「人類に共通する人間らしさと地球を共に守る責任に思いを至らせる」文脈で行われることが求められます(国際バカロレア機構、2016、p. 71)。

教師は単元を設計する際、「グローバルな文脈」の中から一つを選び、「なぜ、この探究をするのか?」と、学びの文脈や意義を考えます。

MYPで学ぶ生徒たちは学習を振り返る際、グローバルな文脈を中心に、様々な知識のつながりを発見していきます。

カトリック学校では、どのような「文脈」を設定することが可能でしょうか。学校の建学の精神や創立者の精神から、考えてみませんか?

〇参考文献
国際バカロレア機構『MYP:原則から実践へ』国際バカロレア機構、2016年。


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