第4章〜初優勝から横綱昇進〜(2764字)
2017年1月場所。稀勢の里にとって運命の場所であった。再び「全勝優勝くらいのハイレベルな優勝」を綱獲りの条件に出されながら、場所前の不調論をよそに稀勢の里は再び勝ち続けた。9日目にかど番の大関琴奨菊に黒星を喫すも、上位陣の休場などの流れも重なり14日目まで単独トップの13勝1敗。星一つ差で白鵬が追う展開。ファンは今日白鵬が勝って、明日は直接対決で優勝が決まるだろうな、と予想していただろう。しかし、この日初顔合わせの貴の岩に白鵬が破れる波乱。千秋楽を待たずして、稀勢の里の優勝