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米国経済今週のポイント(5月20日~24日)

おはようございます、Saltです。

先週の米国株式市場では、NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数が揃って過去最高値を更新しました。年初来の騰落率は+6.1%、+11.2%、+11.2%、でとなっています。ここ一年間で見るとNYダウが+20%程度、S&P500とナスダック総合指数は+30%程度と指数とは思えないパフォーマンスを叩き出してます。

米国外に目を向けてもドイツ、フランス、英国など、主要株価指数が史上最高値を更新している国が結構あります。一方で、日本株の戻りの悪さが気になるところ。これまで相対的に高いパフォーマンスを出していた反動もあるのでしょうが、普通に考えればこれから利上げをする可能性が高い国の株式には強気になれないのは当然ですし、その国の通貨も不安定な動きをしているなら尚更です。

日銀の植田総裁は先日、首相官邸で岸田首相と会談し、為替が経済物価に与える影響などについて議論したとのこと。前回の政策決定会合の記者会見では「基調的物価に為替は大きな影響与えていない」と発言し円安が加速してしまったのは記憶に新しいところですが、政府から怒られたのか、首相との会見後は、為替の変動を「経済・物価に影響を及ぼす重要な要因」だとしており、発言に変更を加えています。

また、「仮に物価見通しが上ぶれるリスクが大きくなった場合には、金利を早めに調整していくことが適当になる」と、利上げ発言も飛び出したことで、市場の流れが変わった感じはあります。とはいえ、余程円高が進まない限り下値は堅いでしょうし、非常に良い展開になってきた米国株の流れに乗って日本株も強含む可能性はありますが、どうなるでしょうか。

さて、先週のCPIや小売りの結果を受け、市場では年内の利下げの可能性が現実味を帯びています。

Salt

4月末に行われた、FOMC議事要旨の公表とともに、今週も、バーFRB副議長(20日)、ウォラーFRB理事(21日と24日)、アトランタ連銀総裁(23日)と、FED高官の発言機会が相次ぎます。

また、エヌビディアの決算が22日に予定されており、注目です。

国内に目を転じると、直接的なマーケットへの影響は軽微だと思われますが、21日に、日銀は「金融政策の多角的レビュー」に関する第2回ワークショップを開催し「過去25年間の経済・物価情勢と金融政策」が議論される予定です。

今週もよい1週間をお過ごしください。