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【番外編】塩化ベンゼンコニウム(オスバン)は手指消毒に使えるか?

先日、経済産業省から塩化ベンゼンコニウムがコロナに有効であるという結論を出しました。一般にオスバンが有名ですが、その用途について調べました。私は専門家ではありませんので、自己責任でお読みください。

最初に結論としては、塩化ベンゼンコニウムはコンタクトレンズの防腐剤になっているので、人体には安全に手指の消毒にも使えます。ただ、今までウイルスには効かないといわれていただけに、懐疑的な意見はまだあります。

界面活性剤がコロナに有効

経済産業省は5月21日、有識者による検討委員会(第3回)が開催され、以下の界面活性剤が新型コロナウイルスに有効であるとの報告をしました。

直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
アルキルグリコシド(0.1%以上)
アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)

使い方はこちらをご参考にしてください。

そのほとんどは台所洗剤に使われているものですので、物に対しての使用に限られると思いますが、その中に、塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)があります。

塩化ベンゼンコニウム(オスバン、逆性石鹸)

医療現場などで物の消毒や手指の消毒に使われるオスバンですが、公式には以下の用途ができるといいます。

◆オスバン使用方法
・手指の殺菌消毒
・創傷面の殺菌消毒

とあります。

◆手指の殺菌消毒
本剤を水で100~200倍にうすめた液(ベンザルコニウム塩化物0.05~0.1%溶液)で洗う。

ということで、100倍に薄めることで手指消毒に使えるとのことです。

経済産業省の今回のアナウンスでは、手指消毒には向いていないよとのことでしたが、オスバンの使用用途としては以前から手指消毒に使われていますので、商品によっては使用できるのだと思います。

塩化ベンゼンコニウムの殺菌メカニズム

オスバン、逆性石鹸の成分は、陽イオン界面活性剤といいます。

+の電気を帯びている陽イオンは、-の電気を帯びているカビや細菌を引き寄せて、細胞を変質させて破壊し殺す。

細胞に効果があるとのことなので、細胞を持たないウイルスには効果がないのではないかと言われてきました。しかしながら、経済産業省の検査機関、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)による評価によると、効果が認められたのだとか。

アルコールほどではないがコロナには有効である

健栄製薬さんによると、ベンザルコニウム塩化物や0.02%クロルヘキシジングルコン酸塩などの消毒薬は、エタノールや0.5%過酸化水素水、0.1%次亜塩素酸ナトリウム液による表面消毒手技よりも効果が劣るとの実験結果を報告しています。

おそらく、アルコールほどではないが有効であるとのことなのだと私的には思っています。

以上でした。

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