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音楽家が「存続」するために。音楽の無料配信に寄せて

コロナウイルスの影響もあり、

国内外のプロオーケストラから個人アーティストまで

音楽家が音楽を無料配信する流れ

が生まれています。

自分たちの音楽で誰かが幸せになってほしい。

世の中に対して何か音楽を届けたい。

といった気持ちは痛いほどわかるのですが、

ベースの部分として

音楽家がみんなこの状況で生活し続けることができるか

と言われると、他の多くの職業の方がそうであるように、

音楽家もまた決して楽な状況ではありません


新型コロナウイルスの感染拡大が「一過性」のものであればいいのですが、

いつ収束するかもわからない状態で

音楽家が音楽を無料配信する

ことをいつまで続けられるかと言うと、おそらくそれほど長くはないと思います。


現に日本国内に点在しているプロフェッショナルオーケストラの多くが

今回の新型コロナウイルスで大きな損失を被っていて、

中には

この状況が続けば、「存続」そのものが危ういオーケストラもあると思います。


これはプロオーケストラに限らず個人規模のフリーランス音楽家にとっても同じで

演奏をしたいけど、「演奏する場所」がない。

ことは音楽家として「存続」することそのものが難しくなっていることを示しています。


そんな状況にあって、音楽家は

いかにして聴衆に演奏を届けることができるか、

そして、

いかにして自分(たち)が存続できる方法を生み出すか、

を考えるフェーズに来ています。


ここまでは音楽をみんなに届けて社会を元気にするためには

まず音楽家自身が元気である必要があるのです。


この状況を音楽家とともに乗り越えていくために、

音楽家のための会員制サロン「Salon d'Art サロン・ダール」では

そんな音楽家の存続を助けるべく、

ウェブを使ったコンサート『ライブコンサート』をスタートさせました。


コンサートホールで演奏することができなくなった音楽家が

自分の演奏をコンサート形式でライブ配信し、

その視聴権を販売し、

ファンの方々に買ってもらうことで

自分の収益を生み出す。

音楽家と音楽家を守りたいファンとを結びつけていくことで

音楽家を守っていきます。


第1回のライブコンサートは、

東京藝術大学を卒業した若手フルート奏者

石田彩子フルートソロリサイタル

に決定しました。

配信日は【4月29日19:00〜】。

フルート独奏によるバロック作品から、本人の自作曲まで

意欲的なプログラムとなっております。

チケットはこちらのページからお買い求めいただけますので興味のある方はぜひ一度ご覧ください。


クラシック音楽は、

会場で感じる生の音楽体験が前提となった芸術

であることは間違いありません。

しかしその「場」を奪われた今、

通信技術が発達し、「ライブ配信」という新しい音楽提供の選択肢が増えたことで、

クラシック音楽の魅力の一端であれば聴衆の方々に伝えることができるのでは

と考えます。


音楽家のための会員制サロン Salon d'Art サロン・ダールでは、

『ライブコンサート』を通して

音楽家と聴衆の双方にとって魅力的な場を

生み出していきたいと思います。

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