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税理士試験に最年少で合格した私が実践した資格勉強術

はじめに

はじめまして!な方も、改めまして!な方もいらっしゃるかと思いますので、最初に軽く自己紹介をさせてください。

私は、18歳当時に、日商簿記1級に合格し、簿記能力が、覚醒していたこともあり、その後、奇跡的に、簿記論、財務諸表論に独学で合格することができました。その勢いのまま、19歳で、消費税法、相続税法、20歳で、法人税法を取得し、5科目取得による官報合格を最年少で達成できました。

税理士試験の性格上、科目が進むにつれて、受験者層のレベルも上がり、難易度は、どんどん難しくなっているはずなのですが、試行錯誤の繰り返しで、自分に合った勉強方法が確立されていったこともあり、個人的には、年を重ねるごとに、合格に対する自信が、どんどん上がっていった実感がありました。

自己紹介は、ここまでとして、最近、資格取得の需要が高まってきているからなのか、プライベートでも、「税理士試験の受験を考えているのだけど、受かるコツなどあれば教えて欲しい」という声を頂くこともあり、今回は、私が実践していた勉強法を記事にまとめようと思い立ちました。

あくまで、私が、合格した2013年当時の勉強法ですので、出題傾向や、勉強環境も変わっていると思います。参考程度にとらえて頂ければ幸いです。

なお、この記事は、税理士試験だけでなく、資格勉強をする全ての方にも、共通して参考になる部分もあるかと思いますので、気になるところだけでも、ご覧頂いてもよいかと思います。

(1)教科書との向き合い方

①税理士試験の全体像と、私が最も力を入れていた期間

税理士試験の授業と言えば、試験が8月である関係上、基礎編の授業が9月から年末ぐらいにかけて、行われ、冬休みを挟んで、1月から4月ぐらいにかけて、応用編の授業、5月からは、本試験に向けた模試の時期というスケジューリングが、組まれていますよね。

私が、この中で、最も大事にしていた時期は、ずばり、基礎編の年内の期間です。年内の期間で、どれだけ頑張れるか、もっと言えば、年内から本試験をイメージして動けているかどうかで、年が明けてからの明暗がくっきり分かれるという実感がありました。

②本試験をイメージした勉強とは?

私が、意識していたのは、あくまで、早い段階から、本試験をイメージした勉強ができているかどうかにありました。そこで、私は、毎週末に教科書を一から、復習していました。

なぜなら、基礎がぐらついていると、いくら応用を積み上げても、意味がないと考えていたからです。

年内のテスト問題は、総合力を問われる内容は、そこまで多くないため、テストの点数では、そこまで差がつきません。正直、勉強仲間に惨敗することのほうが、多かったです。

しかし、私は、毎週の復習を繰り返す中で、教科書の学習量は毎週増えているはずなのに、復習にかかる時間が、次第に、短くなっていたこともあり、「年内は、テストの点数ではない」と自分に言い聞かせていました。

(2)理論暗記に対する向き合い方

①理論暗記はつらい

税理士試験の勉強をされている方、受験勉強を経験された方は、何が一番苦手だったでしょうか?

私は、理論暗記が一番苦手でした。税理士試験では、ある程度、時間が足りないことも、想定されているため、ただ覚えればいいというわけではなく、ほぼ無意識的に、書き出す能力が求められるため、どのようにして覚えるのが自分に一番向いているのか?というのをずいぶん試行錯誤した記憶があります。

②理論暗記は、書いて覚えない

理論暗記の向き合い方には、「書いて覚える」「歩きながら読んで覚える」など色々な方法があります。私も、理論暗記の最初のうちは、書いて覚えたのですが、手が痛くなるのと、覚える理論の量が増えてくれば、腱鞘炎になってしまうなという危機感があったことから、書いて覚えるのをやめました笑

③理論は、音楽のように覚える

そこで、私が実践していたのが、自分で、レコーダーに録音し、聴きながら覚えるという方法です。最初こそ、録音している時間や、自分の声を聞くのはすごく恥ずかしいのですが、いずれ慣れますので、ご安心ください笑

私は、この録音した理論を満員電車の車内や、散歩中など移動時間にも聞くようにしていました。今の時代なら、録音して、フォルダ分けできるスマホアプリなどもあるかと思いますので、是非何か覚えないといけないことがある際にも、活用を検討頂ければ幸いです。

あと、これは、個人的な感覚ですが、自分の声で、録音して、聞いて覚えたほうが、すごく耳馴染みもあり、記憶に定着しやすい実感がありました。なので、少しめんどくさいですが、自分の声で録音されることをおすすめします。

(3)授業に対する向き合い方

①講師陣の先生をしっかり頼る

私が受講していた専門学校の授業では、講師陣に恵まれていたこともあり、すごくわかりやすい授業をしてくださいました。なので、授業を受けて、指示に従っているだけでも、充分合格レベルには、到達していた可能性は高いです。講師陣の方々は、頼れば、頼るほど、気にかけてくださるかと思いますので、是非わからないことなどあれば、遠慮なく質問されることをお勧めします。(あまり、めんどくさい質問をしすぎると、嫌われる可能性もありますので、限度は大事です笑)

②複雑なことは、イメージ図を書いてみる

授業を受けていると、「どういうことだっけ?」とか、「よくわからなかった」ということってありますよね?もちろん、すぐ、勉強仲間や講師の先生に聞くこともありなのですが、私は、自分の理解度の確認のためにも、イメージ図を書いて覚えるクセを付けていました。この習慣が身についていると、勉強仲間に質問された時にも、説明がしやすいですし、経験上、知識も定着しやすいです。

実務では、この発展形として、難しい税務の説明をわかりやすく例えると、どうなるだろう?と考えることがありますが、受験生時代に、イメージ図を書くようにしていたクセにだいぶと助けられていたりします。

③授業内容の一歩先を考えて調べるクセをつける

私は、税理士試験合格は、税務実務の入り口であり、あくまで途中段階だという意識付けをしながら、受験勉強をしていました。なぜなら、奇跡的に、運の要素が強く受かっていたこともあるため、あまり調子に乗りすぎないように自分を戒めるためです。

この考え方をしていて、実務でも役立っているのが、授業の一歩先を考えて調べるクセをつけていたことです。授業では、あくまで試験問題に出やすいことを教えて頂けるのですけど、実務では、より一歩高いレベルの話が出てくることもあるだろうと考えて、理解度が進んだ分野については、授業で教わったことが発展するとどうなるのか?を考え、調べ、わからなくなると、講師に質問していました。(しかし、限度は大切です。やりすぎると、「変態」という愛称で呼ばれることになりますので、ご注意ください笑)

(4)教科書は、どんどん捨てる意識で利用する

受験生時代最も驚かれたのが、私が、3月から4月ぐらいの段階で、教科書をどんどん捨てていたことです。「受験あきらめたの?」と聞かれることもありましたが、これには、しっかりとした理由があります。

①理由1:勉強への自信と、復習への意識が上がる

一つ目は、毎週末に一から復習していこともあり、復習にも、あまり時間がかからなくなっていたこともあり、これはもう復習し飽きたなという部分の教科書から捨てていたということです。いずれ捨てるという意識をしておくことで、復習への意識も一段と上がる効果もありました。

②理由2:試験当日の荷物と気持ちが軽くなる

二つ目は、受験勉強をする時間も有限であるため、教科書があってしまえば、見てしまうという意識があったためです。受験会場に大量に荷物を持っていたとしても、復習が足りていないのではないか?と不安になり、焦るだけです。教科書がなければ、荷物も軽く、「もうやれることはやったので余裕」という気持ちで、受験会場に足を運ぶことができます。

③理由3:捨てて間違えた悔しさがバネになる

三つ目は、捨てた教科書の内容で、間違いを起こし、勉強仲間に改めて見せてもらったときに、悔しさから、次は、絶対に間違えないという意識が芽生えることもあるためです。これは、いわば自業自得なのですが、教科書を捨てることがなくて、頼れる勉強仲間がいる場合には、おすすめです笑

(5)間違いノートは、コンパクトに!

受験勉強となると、自分がよく間違える項目について、ノートを付けられる方も多いと思います。私も間違えノートを作っていましたが、経験上、注意しないといけないのが、「間違いノートを作ったことに満足すること」と、「何冊にもなってかさばること」です。

間違いノートを作るのは、あくまで次に同じ間違いをしないという目的のための手段でしかありませんので、作ることが目的になってしまっては意味がありません。

手段が目的化しないように注意しないといけないのは、受験勉強でも同じということです。

加えて、間違いノートを作るとしても、どこに書いたのかわからないぐらい分散していたり、何冊かに分かれていると、見返すのも、持ち歩くのも大変です。

私の場合は、配られていた「要点チェックノート」に、よく間違える内容や、注意すべき点、応用項目などをどんどん書き加えていました。実務でも活用できることがあるので、おすすめです。

もし、間違いノートを作成される際には、できる限り持ち運びができるサイズ、かつ、一冊にまとめられることをおすすめします。試験会場への荷物も軽くなるので、便利です。

(6)色んな問題を解き、2回解いたら捨てる

私は、とにかく色々な問題を解くようにしていました。そして、2回解いた問題は、基本的に、人にあげるか、捨てるようにしていました。

これには、理由が3つあります。

①理由1:全く同じ問題は、本試験には出ない

まず一つ目に、なぜ解く問題の量にこだわるかと言うと、同じ問題を何度も解いて、再現性を上げたとしても、全く同じ問題が、本試験にでる可能性は、限りなく低いからです。

②理由2:間違えることへの耐性を上げる

二つ目に、なぜ2回解いた問題を捨てたり、人にあげたりするかと言うと、比較的簡単な問題や、過去問題などにつき、高得点が取れることがあった場合、それが気持ちよくなり、間違えることへの耐性が低くなってしまうからです。私は、本試験以外では、間違えない姿勢は大事であるものの、最悪いくらでも間違えていいという姿勢で、テストや模試に臨んでいました。本試験でも、わからないことが必ず出ます。わからないことや間違えることへの耐性をつけることが大事であると考えていました。

③理由3:理解度を試すために、2回解く

三つ目になぜ、2回なのかというと、1回目に解いて、わからなかった部分や間違えた部分を解答解説などを見て、理解できた場合に、その理解度を試す際に、少し間隔をあけて、2回目に解くぐらいがちょうどよいと考えていたからです。わからなかった部分や間違えた部分は、克服できたという実感を持っておくことが大事だと、私は考えていましたので、もし2回目に解いても、全くわからない場合には、何回でも解いてよいと私は思います。(節度は、大事ですので、ご注意ください。意味不明すぎる問題は捨ててしまいましょう笑)

(7)勉強、息抜き、睡眠は計画的に

①適度に自分を追い込む

私は、夢中になると、自分を追い込みすぎる性格であるため、自分を追い込みすぎず、適度にプレッシャーをかけるための心掛けとして、復習すべきことのリストを前週末に作成し、携帯のメモ機能に保存していました。これを授業の復習や、テストの予習と並行して、その日その日に気が向いたものを、どんどん消化していました。なぜ、一日単位や時間単位ではなく、週単位かというと、毎日単位でスケジュールを管理すると、達成できなかったときに、ストレスをためる原因になってしまうと考えたためです。

②適度に息抜きをする

私は、勉強ばかりをして、自分を追い詰めすぎないように、適度に、漫画やドラマやバライティ番組を見るようにしていました。今日は充分勉強したという実感があった日は、2冊や2話見てもいいという自分ルールをつくり、実践していました。お仕事をしながら、勉強されている方には、現実的でないかもしれませんが、自分を追い詰めてしまいがちな方は是非SNSを見る時間やスイーツ、スマホゲームなど、自分なりのご褒美を準備されていると、勉強への意欲も上がりよいかもしれません。

③睡眠もしっかりとる

私が、意識していたことの最後に、触れるのが、適度に息抜きし、適度に寝るということです。睡眠が、記憶の定着に最もよいと言われているように、私は、睡眠の底力を信じていましたし、煮詰まっているときこそ、最低6時間は、寝る時間を確保するように意識していました。あまり、追い込みすぎず、しっかり休息も取ってくださいね!

おわりに

ここまで、読んでくださりありがとうございました。

この記事では、私が意識していたことをまとめましたが、ある程度、勉強に楽しく取り組んでいると、気が合う勉強仲間と繋がることもできますし、講師の先生とも仲良くなれます。私の経験上、受験勉強には、勉強仲間の存在や講師の先生の存在に支えられることが大いにありましたし、特に、税理士という同じ業界を目指す受験仲間の存在は、一生の財産にもなりますので、是非みなさんにも、ライバル的な存在が見つかるといいなと思います。

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