おススメのマナー本はありませんか?(3)
みなさまごきげんよう。
昨日はお手紙のレッスン講座を開催しておりました。
日本人ではあるけれど、意外と知らない和文のお手紙の書き方。
電子メール全盛期の現代ではございますが、基本のお手紙の書き方をわきまえておくと、メールにも活用できることは沢山あります。
とはいえ、今回は「和文のお手紙をきちんと書きたい」方に向けた書籍のご紹介です。
まずはこちら。
「季節のことばで美しく」とあるように、月別の書き出しと結びの文例が豊富です。基本的なお手紙の書き方はこちらを参考にされると問題ないかと思います。
その上で、ぜひポジティブなことばを使うということを意識されてみてくださいね。たとえば、今であれば「残暑厳しき折...」と書き出してしまい、暑さの上塗りをしてしまうケースが散見されますが、こうしたものも「秋の気配が待ち遠しい」などの表現に変えることで受け取ったお相手のお気持ちに変化を促すきっかけができます。
実際に先日わたくしが受け取ったあるお手紙の文章の書き出しが
「マスクが息苦しい残暑の頃...」とありました。
いかがでしょう?
文面がすでに息苦しく感じませんか?
それよりは涼しい秋が遠からずやってくることに思いを馳せ、涼しさを感じられるような書き出しにすると受け取る側の印象はまるで変わります。
もちろん、真夏の炎天下でまだまだ秋を感じられる時期ではない...ということもあります。それであれば盛夏の中にも涼を取れることを記します。
「瑞々しいきゅうりが美味しい季節になりました」
「風鈴の音色が心地よく響いております」
などなど。
書き出しのことばはセンスが問われます。
レッスンではその他にも知っておくとワンランク上のお手紙が書けるようになるヒントが沢山ですので、しっかりと学ぶことを意識される方はぜひレッスンへお出ましくださいませ。
そして、もうひとつおススメなのがこちら。
大和言葉にはやわらかで優しい響きが詰まっています。
例えば、「ようこそいらっしゃいませ!」これは間違いでもなんでもなく、正しい日本語ですし、このままで十分なのですが、これを大和言葉に置き換えると「ようこそお運びくださいました」となります。
受け取る響きはどうでしょう?
「お運びくださいました」にはわざわざ足を運んで出向いてくださったことへの感謝も含まれていてとても丁寧。それでいて「ご足労頂く」よりぐっと響きがやわらかでやさしい。ちょっと魔法のようではないですか?
お相手の訪問を楽しみにしていることをお手紙で伝えるのであれば「お運びくださいます日を心待ちにしております」という言い方もできますね。
また、女性が集まるととかく恋の話になりやすいものですが、こうした時も「好きな人はいないの?」とド直球の単語をぶつけるよりも、大和言葉で「心を寄せているかたはいないの?」とお尋ねになるとぐっと品格がアップします。
お手紙、電子メールはもちろん、日常の会話にも大和言葉がつかえるようになるとなお素敵。
ことばは言霊。
そのことばを発しているあなたが、いちばんその言葉を耳にしていることになります。
使うことばを巧みに選んで、生活にポジティブとハッピーをプラスオンしてくださいね。
いただいたサポートはより分かり易く、お子さまにも楽しんでいただけるような教材づくりに役立たせていただきます。