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2月に読んだ本&一言感想(雑多に) 前編

ひょんなことから、以前ちょこちょこ本の話をしていたいろさん(仮名)というお方とまたお話しする機会があり、盛り上がった流れで江戸川乱歩の「人間椅子」がお好きだというご友人の方、通称乱歩さん(もちろん仮名)と3人、川越観光をすることに。
駄菓子屋で買ったふきもどし(息を吹き込んでピーヒャラ動くおもちゃ)を口に咥えつつ、30秒に一度くらいピーヒャラしながら蔵造りの街並みをフラフラお散歩してきました𓀥𓀤𓀥𓀤いも恋、美味しすぎてあと20個は食えますね!!

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↑川越氷川神社の人形(ひとがた)流し。
厄、穢れが人形に移るということで頭に撫で付けたところ、他の観光客の方々は皆、腕とか胴体に撫で付けていました。普通に胴体でよかったのね………

話は変わりますが、何年か前は「この作家さんの小説を読んだ~!」というお話も出来たのです。しかし近年は興味のある本をばらばらと読むせいで特定の作家を贔屓する、ということもしなくなってきており、本の話というのが、全然出来ない。
それゆえ読書家の人とお話しする際には「読書記録つけてるんですよね~エヘヘ」と前置きして、事前に傾向を知ってもらうという作戦を使っています(失礼)
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いろさんにオススメされた「白いしるし」を、なんと読むタイミングを逃し続け5年ほど放置した罪を償うため、今月は人からオススメされた本や話題に出た本や頂いた本を多めに読むことにしました。

「白いしるし」(これは1月の読書記録にて)
「江戸川乱歩傑作選」
「最後の秘境 東京藝大」
「数字であそぼ」
「結婚の奴」

ひとまずこの5冊です。ちなみに全く関係ない本も半分くらいあるのは、読みたい誘惑に負けたためですね………。
そしてもう一つ懺悔すべきことは、感想が長文過ぎて投稿できなかったことです。さわりのこの駄文すら長いというのに………。
長文を読むコツは。ひらがなを読み飛ばして漢字だけ読むことです。本文をなんとなく理解しつつスピーディーに読むことができます。もしくは、大画面(パソコンなど)で読めば「あれ?そんなに長文じゃないかも…?」と錯覚することが可能です。よければお試しください。

とりあえず前編だけなんですが、それでも長々なのでどうにかこうにか工夫しつつお読みいただけると幸いです。でははじまり〜。


江戸川乱歩傑作選/江戸川乱歩

この本を初めて読んだのがちょうど3年くらい前のため、全てのトリックを忘れメチャクチャ楽しみつつ読了しました。というより3年で全部内容忘れちゃうってどうなの…………??

掴みのアイディア、人物の心理描写、巧妙なトリック、二転三転するオチ、……。数十頁の短い中であらゆるエンターテインメントが詰まっていて、気を抜くと魂まで持っていかれます。今旬の作家だれ?と聞かれたら江戸川乱歩って答えちゃいますね!
ところで、新潮文庫に使われている江戸川乱歩の写真、サイコ〜にイケてると思いませんか?


↓「人間椅子」「芋虫」などが収録されている短編集です


揉まれて、ゆるんで、癒されて ~今夜もカネで解決だ~/ジェーン・スー

毎日いっぱいいっぱいで「もうダメだ………!!」と思ったときに手に取る本ってありますか? 私はエッセイが多い気がします。
さて、2月頭の極限状態の際、震えながら池袋のジュンク堂でこの本を買い、カプセルホテルで半ベソかきながら読んでおりました。

キレの良い文体で綴られる体験談。手っ取り早く良い店を見つけたいものですが、毎度アタリの店かどうかはわからない。何事もトライ&エラーなんだよな~と思い知らされます。
読んだところで紹介されていた店舗を検索し施術を受けるわけではないのだが、その無責任さが丁度良い。例えるならそう、擬似体験のような……。みなさんも、人の体験を覗き見る(読む)ドキドキ感、味わってみては?


一緒に絶望いたしましょうか/狗飼恭子

平凡な日常に浸かりつつ、変化のない毎日に安心と落胆を抱えている。もし変化が訪れたとき、嬉しい変化のほうが案外受け入れ難いのかもしれない。
誰かと抱える絶望の味は、どんなものなのでしょう?


会うまでの時間/俵万智

俵万智の歌集読んだことのないひとでも、7月6日のカレンダー見ると「サラダ記念日だ」と思ってしまう。短さ、わかりやすさの魅力が一番伝わるのって、短歌なんじゃないかと思いますね。

後ほど紹介する穂村弘さんのエッセイにも書かれているように、俵万智さんの歌集では 日々のゆるやかな流れが、なんだか全体的に希望を持って描かれている(00年代になると漠然とした将来の絶望感を歌う作品が増えるようだが、この話はまた今度………)。
そんなキラキラした作品の中にピリ、とした痛みや絶望を目の当たりにすると、虚を衝かれたように動けなくなってしまうのだ。
歌人とは、31字で、人を生かしたり、殺したりできるものなのだろう。

🍤後編へ続く→ https://note.com/salmon_three/n/n8c838101b336



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