「あなたしかいない」と言われる仕事がしたい
世の中には「コスパが良い」という言葉があります。
とらえ方はいろいろあるけれど、ポジティブにいえば「質が高いのに安い」、ネガティブにいえば「安い割には良い」、といった具合でしょうか。
この時の「質が高い・低い」とか「値段が安い・高い」なんていうのは、「比較」の上に成り立っているものだと思うわけです。
比較対象は特定の他者なのか、一般的な相場なのかは場合によりますが、細々と経営している身からすると「コスパの良さ」で選ばれるべきかというのは非常に悩ましい問題だなと思って、現状整理のためにnoteを書き始めました。
端的にいうと「他者との比較」で勝負するよりも、「あなたしかいない」と言われる仕事で勝負したいなと思ったお話です。
ナンバーワンよりオンリーワン
「ナンバーワンになるのは難しいけれど、オンリーワンで戦える場所を見つけられたら勝ち」というのは、5年ほど前にある経営者の方から教わってから随分印象に残っています。
いわゆるブルーオーシャンを見つけろ!ということなのかな。
わたしの運営する『Skima信州』は、王道や定番と呼ばれるような観光スポットの「隙間(スキマ)」になるような場所を紹介する長野県の観光WEBメディアとして、2018年3月にオープンしました。
(気持ちの上では)唯一無二のWEBメディアとしてのこだわりを持っているものの、読者に伝わるようなブランディングができているかと言われると、まだまだ道なかばにいるな〜と思っています。
「スキマ」に対する想いやこだわりは過去のnoteを見ていただくとして、今ぶつかっている壁は、まさにそのこだわりと「コスパ」とのスキマに立ちはだかっているのです。
「あなたしかいない」と言われる仕事ができているか
私の運営する長野県の観光WEBメディア『Skima信州』は今年で5周年、6年目を迎えました。我が子のように大好きなメディアがこうして成長してくれたことは、文字通り有り難いことだと感じます。
だんだんとタイアップのお話もいただけるようになり、その地域の魅力や奥深さをどう伝えようか、日夜考えをめぐらせる日々。
お声がけいただいた担当者さんにはよく「なぜSkima信州を選んでいただいたのか」うかがうようにしています。
スキマはまだ営業をしたことがないのでたいてい先方が見つけてくださっているわけなのですが、今のところほぼ100%「Skima信州を元から知っていた(もしくは好きな)人から勧められたから(もしくは自分がそうだから)」ということでした。
もちろんほかにもご予算とか目的とか色々あるとは思いますが、この言葉を聞くとめちゃくちゃ嬉しくて、やる気が1000倍くらい跳ね上がります。
と同時に、スキマは「スキマにしかできない」仕事ができているのか。もしくは期待にそぐう企画がつくれているのか、と不安になります。
「スキマだからできること」
「スキマにしかできないこと」
これらを追及せず、需要がありそうな(言い方を悪くすると数字が取れそうな)企画に落ち着いてはいまいか?
いやでも結果的に見られる記事をつくるのは、私たちが達成しなければならない最低限のことだし・・・。
モヤモヤ。
けどもう一度ここで問うていきたいのは、「それは“あなたしかいない”といわれる仕事なのか」ということだ。
もっと尖っていこうぜ!と5年前のわたしが言っている気がする。
需要をとるか、スキマをとるか
ここまで盛大に悩んでおいてアレですが、もう答えは決まっているんです。
スキマを知っていて、好きでいてくれている読者や担当者さんのためにも、わたしはスキマらしいコンテンツをつくる責任がある。
ありがたいことに固定読者さんもついてきてくれている今、多少ニッチなコンテンツでも面白ければ読んでくれるはずだよね。
「あなたしかいない」と言われる仕事がしたい。
スキマじゃなきゃできないテーマで、視点で、書き方で勝負がしたい。
大学生のときに企画したイベント、「100人のうち99人は興味なくても、1人は絶対に行きたい!と思えるものにしよう」ってこだわっていました。
全世界に見られるメディアだもの。きっと好きって言ってくれる人はいるし、絶対に行きたい!って思ってくれる人はいるはず。
そんな風に、スキマとして価値のあるコンテンツを、タイアップ記事でもつくっていきたいな。さらにいえば、そんなスキマに価値を感じて「あなたしかいない」と言ってくれる人たちとお仕事がしたいな。
もっと尖っていこうぜ!よしよし。めちゃスッキリしました。
おまけ
ところで最近世の中では「タイパが良い」という言葉も聞くようになりました。タイムパフォーマンスが良い、つまり時間を有意義に使えているという意味だそうです。
モヤモヤし始めてからこのnoteを書き終えるまで丸2日間。
果たしてこのnoteは「タイパが良い」のでしょうか。いつか読み返して、この時のモヤモヤは無駄じゃなかったと思いたいな。
おしまい。