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せいてんのへきれき

2.共感

スタバにつくとエリカがいた。

彼女もあの会議室に呼ばれた一人だった。
わたしより先に席を立ちそのまま帰ってこなかった。

同じように自分の身に起きた現実を理解できないまま
私が連絡してくると信じて待っていた。
わたしもエリカが必ず私を待っているとわかっていた。
2人はコーヒーを手にしたまましばらくは何も話さなかった。

エリカと私はもう17年以上も同じチームで働いた
お互い言葉を交わさなくとも気持ちが伝わるそんな関係だった。
彼女は私の部下だった、そうほんの1時間前まで。。。

夕日が重かった。
明るいうちは何とか持ちこたえた心の梁が夕暮れとともに
壊れそうになるのを感じる。

『きっと私たちにとって変化が必要な時なんだよ』

 最後にそう話してエリカとは別れた

その時のコーヒーがどんな味だったかどんな香りだったのか
今では飲んだことすら記憶にない。







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