せいしょのおはなし for kids3ーペンテコステってなあに?―
「五旬節の日になって、みなが一つ所に集まっていた。すると突然、天から、激しい風が吹いて来るような響きが起こり、彼らのいた家全体に響き渡った。また、炎のような分かれた舌が現われて、ひとりひとりの上にとどまった。すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。
さて、エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが、天下のあらゆる国から来て住んでいたが、この物音が起こると、大ぜいの人々が集まって来た。彼らは、それぞれ自分の国のことばで弟子たちが話すのを聞いて、驚きあきれてしまった。」 (使徒の働き2章1~6節)
今年は、5月31日にペンテコステという祭りをお祝いしました。イスラエルでは「シャブオット」という名前で呼ばれるお祭りです。
このところ、新しい記事の投稿がなかなかできずにいますが、ちょっとまとめて、「せいしょのおはなし」シリーズをアップしますね。以下、お読みいただけるとうれしいです。
先週のお話しを覚えていますか?
世界で最初の過ぎ越しの祭りは、モーセさんがリーダーになって、イスラエルの人たちがみんなで、エジプトの国から脱出したことを記念したんだったよね。子羊の血を柱とかもいに塗ったイスラエル人のおうちの子どもたちはみんな助かったんでしたね。そして、その子羊の血は、実はイエス様の血を表していたんだ、ってことも学びました。
さて、エジプトから逃げ出したイスラエル人の集団は、その後長い期間、荒野を旅します。
先週、「過ぎ越しの祭りでは大麦の収穫をお祝いして神様にささげ、ペンテコステは小麦の収穫をお祝いする」と話したけれど、私は気づいたんです。最初のペンテコステの時期って、まだ大勢で荒野を旅していたので、畑なんか作れなかったな、ってことに。だったら当然農作業もできなかったはずですよね。
そこで「じゃあ、最初のペンテコステには、なんかあったんだろうか?」と思って調べてみました。すると、どうやらモーセさんがシナイ山というお山に登って、神さまから、イスラエルと神様との間のお約束ごとを聴いてきて、それをイスラエルの人たちに伝えたというのが、最初のペンテコステの出来事だったみたいです。
神さまは、人間がみんな、神さまの言うことをきいて、神さまと仲良くして、そして人間同士がお互い仲良く、助け合って、みんなで平和に、幸せに生きていくために、このお約束を与えてくれました。
そのなかのいくつかを挙げると
1 この「おとうさん神さま」だけが神様だから、この方だけを信じなさい
5 あなたのおとうさん、おかあさんを大切にして、言うことをよくききなさい
10 他の人のものをほしがっちゃいけませんよ
とかのルールでした。
でも、実際にはイスラエルの人たちは、神さまがこういうことを望んでいるとわかっていながら、ちっとも言うことを聞けなかったんです。勝手に別な、にせものの神様の像を作って拝んだり、他の人のものを盗んじゃったりね。それで、神さまが約束してくれた、幸せで豊かな生き方がなかなかできなかったのです。「わかっちゃいるけどやめられない」ということですね。
でも神さまは、人間をすご~く愛しているので、みんなが滅びちゃうのは本当に、本当にいやだったんです。だからこそ、それから1200~1300年経った後、イエス様を地上に送ってくださり、イエス様を身代わりに死なせて、そしてよみがえらせてくださって、私たちの罪を赦して、神様の子どもにしてくださいました。
でも、ただ赦してもらって、神様の子どもにしてもらっただけでは、私たち人間が、まだ「わかっちゃいるけどやめられない」をやめられないことも、神様は最初からわかっておられました。
だから、大麦の収穫を終えて、小麦の収穫を祝って神様におささげする、いいことがたくさんのワクワクなこの季節に、死んでよみがえって、天に昇って行かれたイエス様の代わりに、聖霊を送ってくれたんです!
イエス様が天に行っちゃったあと、10日ほどの間、残されたお弟子さんたちは、イスラエルのお家に集まって、イエス様に言われたとおり、聖霊を待ちながら、これからのことを話しあったり、祈り合ったりしていました。
そして、ペンテコステ、シャブオットのお祭りのその日、集まって祈っていたその場所に、突然、空から激しい風が吹いてきたような響きが起こって、お弟子さんたちのいた家全体にどど~んと響き渡ったんです。そして、火のように分かれた舌が現れて、集まっていた一人一人の人の上にとどまったんだって。そうすると、みんなが聖霊に満たされて、聖霊が話させてくださるとおりに、いろんな国の言葉でしゃべり出した、と聖書に書いてあるのです。その場にいた人たちは、みんな、それはそれは驚いたでしょうね。
さて、この聖霊が、どんなことをしてくれたかっていうと、まず、臆病者で、イエス様を3回も裏切って「そんな人知らない~」と逃げたペテロさんを変えました。聖霊を受けたペテロさんは、何百、何千人の人々に向かって、大声で、神様のこと、イエス様のことをはっきりと話すようになりました。そして、その後は、たくさんの場所を旅して、イエス様のことを多くの人に伝え、最後は反対する人の手につかまって、殺されたと言われています。それくらい勇敢で、イエス様のためなら命も惜しくない、という人に変えられてしまいました。まったくの別人です。
2000年前にペテロさんに起こった、そしてそのあとも数えきれない、イエス様を信じて聖霊を受けた人たちに起こったこの出来事は、今も、そしてきょうも、私たち一人一人にも起こるんですよ。もし、あなたが「神さまの言うことを聞いて、パパママの言うこともきいて、みんなと仲良く、楽しく、しあわせに、豊かに生きて行きたい」と願うなら、あなたもきょう、それを選ぶことができるんです。
まず、自分の心に、どうにもできない悪い心があることを認めて、イエス様に「ごめんなさい」をして、それを取ってもらいましょう。そして、「聖霊様、私の心に来てください、私の心を治めてください」と、心を開いて聖霊様をお迎えするんです。そうすれば、新しい命と新しい力が与えられて、喜びがわいてきます。それに、聖霊を確かに受け取ったことがよくわかるしるしとして、最初のペンテコステの日のように、私たちもきょう、聖霊様に満たされて、天の言葉を話すことさえできるようになります。これは、イエス様を信じた人たちみんなへの、神さまからのプレゼントです。神さまがくださるプレゼントを喜んで受け取る人は幸いです。
(今回のヘッダー画像にはIkkei Photographer さんhttps://note.com/masakazuのすてきな写真をお借りして使わせていただきました。ありがとうございます。)