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始めなきゃ始まらない2022年#81.

前回の続き・・天狗岳登頂を目指して。

黒百合ヒュッテでカップラーメンランチを済ませた後、必要最低限のものだけをリュックに残し軽くして天狗岳を目指しました。この頃はアタックザックの存在なんか知らず。ザック自体父親から借りた古くて重〜いザックでした。でも中身を減らしただけでもとても身軽に。けれど、体力的にというか足がもう限界に近づいていて、思うように進めませんでした。

それでも足元に注意しながら森林限界を超えた岩場の道を進むと

んっ・・・・。なんかお腹痛い・・・。

グルグル・・・>* ))))><(泣)

急にお腹が痛くなってきたのです。

嘘だろぉ〜!!!!こんな山のてっぺんで、隠れるところもない足場も悪いところで何でお腹痛くなるね〜ん!!さっき食べたカップラーメンがあかんかったんやろか。ていうか、これまでカップラーメン食べてお腹壊したことなんて一度もないのに、何で今なん???

お腹を下しかけた時のようなギュルルと腸を締めつけるような痛みが時折襲ってきました。ここで小屋まで引き返すか否かむちゃくちゃ迷いました。ここで引き返したら当然登頂は無理。明日は雨予報だから登れないし。どうしよう。せっかくここまできたのに。

行けるところまでいくしかない!!

そう腹をくくりました。疲労の溜まった足を奮い立たせてピッチを上げ、時々襲ってくるお腹の痛みに耐えながらも何とか東天狗岳に登頂。

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柱に打ち付けある白い表記、もう消えかかってるやん。かろうじて「ここは東天狗岳山頂」って書いてある(笑)。もうこの時点であたりがガッスガス。

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向こうに見えるのは百名山の西天狗岳。うぅ〜行きたい。でもお腹も体力も時間的にも天候的にも到底無理。眺めるだけでなくなく諦めました。途中、すれ違ったおじさまに「あっちが百名山だからね、あっちまで行かなきゃ」なんて言われましたが、行けたら行っとるわい!と思いながらも「そうですねぇ(笑顔)」とオトナの対応をしました。

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帰り際にちらっと顔を出した西天狗岳。一旦下って登り返す稜線。到底今の脚では無理でしょう。素敵だなぁ。ちらちらと横見しながら名残惜しくも超スピードで下山。ここからはお腹との闘い。

辿ってきた道を下っているつもりでしたが、何となく風景が違うなと気づく。あれ??先を歩くご家族御一行様について行ったら何と遠回りしていることに途中で気づきました。まじかぁ〜( ´Д`)y━・~~!!!

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しかも登りに通った岩場よりめちゃくちゃ難易度高いやん、何やここ〜。ありえない!!と内心叫びながら急げ急げと風景を楽しむ余裕なんか全くなくて、ただただ怪我をしないように下るのみ。今までにない集中力を発揮していたと思います。

なんだかんだでお腹はギリギリもってくれて、小屋に到着しました。

小屋に戻ってこれたのが16時前。山歩きをするにはギリギリの時間帯ですよね。小屋にも『16時までには小屋に到着してください』というような張り紙があったのを今でも覚えています。神様と耐えてくれた私のお腹に感謝しつつ、怒涛の一日を振り返りながらご褒美の至福の一杯。

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本当に疲れた。もう足はプルプル。疲労困憊。でも言葉には出来ない達成感。諦めずに登ってよかった。ものすごい安堵感に浸りながら飲む大好きなコーヒー。

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このコップは父のもの。昔から家にありました。渋すぎる。
この時、外はすでに雨が降り出していました。小屋に到着して数十分後の出来事。ギリギリ雨に遭わず下山できたのです。なんてラッキーだったんだろう。

こうしてほぼ不眠の状態で東天狗岳まで登りきった私は、暖かく山の中とは思えないオシャレな山小屋で一泊します。

何とですね、この後もまだまだ面白い(?)ことというかすんなりとは終わらないのです。この続きはまた次回で。

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頂いたサポートは、次回のニュージーランドの旅でのカフェ代に当てさせていただきます。ニュージーランドでもっとコーヒー巡りがしたい!