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カタイさん

またまた思い出話です。

中学校への登校中、毎日 前を通るアパートに
変わった人がいました。

その人の部屋は二階の端にあるのですが、
朝、会社に出掛ける時なんでしょうね、スーツ姿で、
鍵を掛けて、ガチャガチャと閉まったかどうか確かめています。

それだけならまぁ普通に見る光景ですよね?
でもその人はね、何回も何回も何回も確かめるんですよ
もうね、尋常じゃないんですよ、確かめ方が。
体重をかけてぶら下がる感じになってたり、
え!ドアノブ壊れるよ?ってくらいに無理やり開けようとしたり。
まぁ当時の中学生の私たちには神経症みたいな症状の事なんてよく分からなかったので、ただの変なおじさん(言うても30歳くらいやったんちゃうかなぁ?)と思ってました。

あれ、何分くらい毎日やってたんだろ。。
私たちが歩いて行って通り過ぎる5分くらいはずっとしてたなぁ。
やっと止めて行こうとしてまた戻ってガチャガチャしてたりした時もあったし。
学校帰りには居なかったから会社には行けてたんやろなぁ。
毎日見る光景なので、次第に私たちも普通にスルーして通り過ぎてました。(なかなかシュールな光景)
ある日友達が、名前なんて言うんやろ?っと、彼が居なくなった隙に玄関まで見に行って「カタイさん」と分かりました。(多分やけど)(どんな字か知らんけど)

もう、カタイさんは登校中の風景と化していたので、居ないと、あれ?カタイさんおらん、もう会社行ったんやろか、などと思うようになってました。
いたら安心したりして 笑
卒業してからはその道を通らなくなったけど、今頃どうしてるだろうなぁと、ふと思い出しました。
元気にガチャガチャしてるだろうか。



では、また明日^ ^

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