CMproject〜あれから5年、福島へ〜
「福島」
この単語を聞く機会も少なくなった。
そう、あれから5年が経った。
5年前と言えば、僕たちのほとんどは中学生だ。
「遥か昔の遠い思い出」
「過去」
僕たちにとって5年前の記憶は、遠い昔の過去の思い出だ。
東北大震災
忘れてはいけない出来事だとわかっていても、東北で震災を直に受けていない当事者でない僕たちにとっては、日常的に意識を向け続けることはない。
そんな僕たちだが、2年前から年に数回福島を訪れている。
震災から3年
震災の傷跡は多く残り、大きな衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えている。
震災から4年
復興は進んではいるが、元通りになるどころか、さら地が広がる光景に現実を打ち付けられた。
そして震災から5年
福島の復興が変わったと僕たちは感じた。
これまでは震災地の復旧や放射能など、主に土地などに対しての問題を強く感じてきたが、今回感じたのは「人」の問題だった。
復興が進んだこの土地に帰ってくる人がいるんだろうか。
5年だぞ、もう今住んでいる他の土地で生活し続けるんじゃないか。
仕事も病院も学校もないこの土地に若い人たちが帰るとは考えにくい。
色々な意見がメンバーから出た。
さらに現地の人などから聞いた話によると、震災前よりもお金をたくさんもらって生活している人も多いから、避難勧告などを解除されると困るという人も多いという。
このまま復興が進んで、福島の土地がまっさらになった時、この土地はどうなるのだろう。
元通りとはいかなくても、かつてのような盛んな街が見れるのだろうか。
今回、震災前に行っていた朝市を、5年ぶりに復活させる現場に行った。
そこでもたくさんの人の問題を聞いた。
実際、前向きな活動に冷たい目をしてくる人もいるらしい。
しかし、前を向いて頑張っている福島の人が数多くいるのも事実だ。
そんな人がひとりでもいるなら、福島のために頑張る理由になる。
だから僕たちも何かしたいと感じた。
復興したところで、と考えるんじゃなく、誰かが復興を望んでいるなら、僕たちにもできることをしよう。
僕だって、地元がなくなるのは嫌だし、もし僕の地元のために頑張ってくれる人がいたら、それは嬉しいことだ。
僕たちが彼らのために何ができるかはわからない。
ただ、今回朝市のお手伝いなどを通して、少しでも彼らのためになることを少しづつしていければと感じます。
11月にS.A.L.で上映会を行うので、そこでCMprojectとして福島のことを知ってもらう。
まずはそこから、と思っています。
慶應義塾大学学生団体S.A.L.−CMproject一同
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