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顧客体験を悪化させてしまったMA(マーケティングオートメーション)施策について

セールスリクエスト原です。
今回のテーマはMA×インサイドセールスについて。

インサイドセールス代行事業を営む上で、MA×インサイドセールスでのSDR業務は我々にとって当たり前になりつつある施策なのですが、正直な話、顧客体験が悪化してるなぁという場面も数多くあります。

MAを用いたインサイドセールスの成功事例は山程出てくるのですが、大体がベンダー視点なんですよね。
そこで今回は実際にMAを用いてSDRを行う支援会社側の立場から顧客体験を悪化させてしまった事例を紹介していきます。

せっかくMAを導入しても顧客体験を悪化させてしまうのは、本末転倒なので同じ過ちを繰り返さないよう、そしてインサイドセールスのプレゼンスを向上させていくためにも、ぜひ少しでも参考になれば嬉しいです。

メールの既読をトリガーに架電

メール既読というトリガーをもとに架電するスタンダードな施策ですね。
インサイドセールスの皆様は経験あると思いますが、「メール?開いてませんけど」という反応。
マーケから送付されたバルクメールに対して架電してもこんな反応が大半で、そもそもヒアリングにすら辿り着けず有効な会話にすらならないです。

メール既読フラグ付いてるのになあと思ったら大間違いですよ。自身がGmailの一斉開封をしたのですが、その途端既読フラグがつくことを発見してしまいました。

そう、メールは見られていないんですよ。

そんな中でバルクメールのメール既読というトリガーを元に架電するのは単なるコールドコールですよ。

受け手の状態は「お前誰だ、何の用件だ」
せっかくのMAなのにコールドコールしても仕方ないですからね。

せめてメール開封トリガーから一歩先のリンク閲覧までは我慢した方が吉です。
(ちなみにリンク開封をトリガーにするなら、リンク先は情報入力不要でDL出来る状態にした方が顧客体験が向上しますよ)

※ちなみにiOS15のアップデートでメールの開封通知は知らせない(全員開封したと応答が来る)よう変更されたので、マーケティング・インサイドセールス従事者はご認識くださいね。

一定スコアを超えたタイミングで架電

これも上記のメルマガの開封をスコア加点に入れる事により興味関心度の低い状態にも関わらず加点されスコアリングが向上していく理論です。

メールやトラッキングの施策から過去蓄積されているリード情報はスコアが異常値になっているケースが散見されますが、顧客からの能動的なアクションが発生しないと、コールドコールに近い状態なので注意です。

顧客体験を向上させるMAの活用方法とは

ここまで顧客体験が悪化する施策を伝えてきましたが、「え?じゃMA導入の必要なくない?」となるのではないでしょうか?

答えはYES。
BtoB企業はハウスリスト数・サイトのトラフィック・コンテンツ制作体制等の運用者問題を考えると導入後に費用対効果を実感できる会社は極一部なのではないかと。また、上記のトリガーを元にフォロー架電を行うという点に置いては単なるコールドコールと同等の施策になるのが現実です。

ただ、個人的に下記のトリガーを元に顧客フォローを入れていく事は唯一の顧客体験を悪化させずに商談獲得にも繋がりやすい施策なのでおススメです。

1.サイト(特定ページ)の訪問
2.メールからの資料ダウンロード
3.特定企業のアクションのみSlack通知

それぞれ説明します。
1.サイト(特定ページ)の訪問
BtoBサイトは製造業等のカタログ要素を備えたサイトを除きページ数が多くないため新規の見込み顧客が目的を持って訪れるページは以下のみです。
1.LPトップページ
2.料金ページ
3.導入事例ページ

上記3つのページは見込み顧客向けに作成されており、興味を持ったであろうタイミングで訪れる内容です。

これをトリガーに顧客フォローしていくのは、理にかなっていますよね。
また架電に拘らずメールフォローでもokです。

受け手が会議中かもしれないし、在宅ワークかもしれないですからね。インサイドセールスの仕事は架電だけじゃないです。

2.資料DLアクション
MAを活用してメール送付を行う際には何れかのコンテンツに誘導していくのがセオリーですよね。
・コラムページへの誘導
・資料DLページへの誘導
・ウェビナーページへの誘導

資料DLさせる際にもう一度フォームに誘導なんて言語両断なので注意してください。
既にCRM登録されてますから、顧客情報の入力なしでメールのファーストビューにドンとCTA設置して潔くダウンロードしてもらいましょうよ。

ホットリードじゃないのはわかりますよ。
こちらのプッシュ施策なんですからね。

こういう一手間があるかないかで、顧客体験が向上するか、悪化するかが決まったりしますから。

3.特定企業のアクションのみSlack通知
BtoB企業の特にSaaS企業の場合、基本的にはライセンス数や従量課金になるため、エンタープライズ企業を対象顧客にしていくのがセオリーですが、MAとSlackを連動させて、対象である特定企業が上記のアクションを行った際にSlack通知して即座に検知するのは超有効です。
CRM上にある従業員規模や役職者等のフラグで検知してSlack通知するのはMAにおける最高のユースケースなので、取り組んで見てください。

最後に

今回はMAツールで顧客体験が悪化した事例を紹介しました。

高い売上目標を背負っているのは理解できます。
売上達成すれば顧客体験悪化しても良いか?
これは否です。

スタートアップ企業だからこそ、顧客体験への拘りを持って、「良い会社だな、良い営業だな」と評価されるようしっかりと顧客体験の向上のためにMA設計していきたいものです。

セールスリクエストはMAの設計/運用からインサイドセールスまで丸っと支援しておりますので、ご興味あればお気軽に問い合わせください。

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