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SalesNowの経営陣は仲が良い?良好な関係性を築けている秘訣

マイクロソフトのビル・ゲイツ氏とポール・アレン氏、Googleのラリー・ペイジ氏とサーゲイ・ブリン氏、Yahooのジェリー・ヤン氏とデヴィット・ファイロ氏など、世界を代表する有名企業を筆頭に、世の中には数多くの共同創業の企業が存在しており、株式会社SalesNowもその1つです。
しかし、「共同創業」と聞くと、「共同創業者同士の関係性は良いのだろうか?」「派閥があったりしないのだろうか」など、なんとなく気になるところもあるのではないでしょうか。今回は、SalesNow共同創業者のお二人にお話を伺い、出会いから創業のきっかけや二人の関係性について深堀りました。

CEO 村岡 功規
大阪府立大学応用化学部卒。学生時代はデータ分析の研究員の傍ら、Webサービスを起業。新卒でレバレジーズに入社後、新規事業立ち上げと営業マネージャーに従事。立ち上げた新規事業を50名規模の事業へと成長させた。スクレイピング技術やデータベース技術を活用し、年間200~300件の商談創出に貢献。
当時のアナログで非効率なBtoB営業の業務プロセスに課題意識を持ち、2019年SalesNowを共同創業。共同創業の粂と2人でSalesNowのMVPを開発しリリース。

COO 粂 耀介
神戸大学経営学部卒。大学時代に複数のWebサービスの立ち上げや、社員数名の創業初期の株式会社ワンキャリアで1年半の長期インターンを経験後、アメリカのワシントン大学ビジネススクールに交換留学をして起業。レバレジーズ株式会社に新卒入社し、代表の村岡と共に新規事業の立ち上げを経験。2019年8月にSalesNowを共同創業。取締役兼COOとして、ビジネスサイド全体の統括、及びSalesNowプロダクトオーナーとしてプロダクト最終責任者を担う。

仕事好きな二人が出会い、共同創業へ。

お二人は前職の同期とのことですが、まずは出会った頃のお互いの印象についてお聞かせください。

村岡
はじめて粂と出会ったのは2018年頃だと思います。私は前職に2017年にセールスとして入社しました。2ヶ月の研修を終えた後に法人チームの立ち上げに携わり、その後2018年に同じ事業部に粂がマーケとしてジョインしてきたことが出会いのきっかけでした。
当初の粂の印象としては頭が良さそうな雰囲気で、仕事が大好きな人。優秀なメンバーにとても慕われているイメージでしたね。
当時は法人チームが私だけ、マーケチームは粂だけという状況だったため、常に二人で事業をどう成長させるかについて話をしていました。


実は私は、村岡に出会う前から名前だけは知っていました。私はマーケとして前職に入社して、村岡とは違う事業部にいたのですが、「●●事業部の村岡がPythonを使って業務自動化をしている」という噂が流れてきたんです。当時マーケチームでまさに「業務自動化」を進めようとしていたところ、既にセールスで新卒の村岡がたった一人で実現させていたわけですから、とても話題になっていました。そのため、村岡に対する最初の印象は「すごい同期」という感じでしたね笑

その後の出会いは、村岡が話す通りです。私が村岡と同じ事業部に異動してからは急速に親しくなっていきました。親しくなった一番の理由は、「価値観が似ている」ということが大きかったと思います。
たとえば、次にどの拠点を展開しようか調べていて、村岡に相談しにいくと、村岡も同じことを調べようとしていたり、土日にオフィスへ行くと、いつも村岡が仕事をしていたり。私が仕事で進めようと思っていることや土日も仕事に取り組む仕事好きな面など、話さずとも自分と考えていることが同じで、居心地が良かったんですよね。
それからは、週3~4日は二人で飲みに行き、98%くらいは仕事について話をしていました。

「価値観」が似ていて意気投合したんですね。その後、お二人でMVPを作成されたとのことですが、どういった背景があったのでしょうか?

村岡
私が作成したLPを粂に見せたところ、話が盛り上がって一緒にMVPを作ろうという話になりました。

もともと、当時携わっていた事業の年間目標達成が目に見えていたこともあり、「他にも難易度の高い経験をしたい」と思うようになっていたんです。そこで、学生時代にデータの研究をしていた経験から、土日や業務後にPythonやSQLを用いてデータを活用した営業の効率化について考えるようになりました。
その延長線上で、せっかくならWebサービスを作ってみようと考えるようになり、PythonのDjangoを使って「営業リストをオーダーメイドで作る」というLPを作りました。

すると、上場している人材会社から「数十万で営業リストを作成してほしい」と依頼がきたり、とあるスタートアップ企業から「営業企画でうちにきてほしい」とお声がけいただいたりするようになったんです。その時に、「この領域はかなりニーズがありそうだな」と感じていました。

当時粂とは頻繁に飲みに行っていたため、LPを作ったことや他社から連絡がくることなどを話すと、話がすごく盛り上がったんですよね。もともと粂とは仕事の価値観や熱量が合うと思っていたため、その流れで「一緒にやろう」と私から誘いました。
その時、粂から「俺やることある?」と言われ、「めちゃくちゃあるやろ!」と返して、無事一緒に起業を進めることになりました笑


懐かしいですね笑
当時私は別の友人と起業をしようか悩んでいたのですが、価値観や仕事への熱量が似ている村岡と一緒にチャレンジしたいと思い、誘いを受けることにしました。

そこからは、お互い前職を退職して、二人でスクレイピングや営業リスト作成をし、徐々に1件50万、100万などで案件がとれるようになっていきました。案件が増えていくうちに、共通パッケージ化を進めたり、SaaS領域でチャレンジすることを決めたり、ひたすら村岡と二人で素人ながらデータベースの設計やアーキテクチャの設計を続ける毎日でしたね。

村岡
そうそう、1日100回くらいエラーがでて、10分ごとにクリアするというのを朝から晩まで続けていました笑
そうして、ターゲットを業界や従業員数、基本情報で特定してCSVでダウンロードできるところまでを二人で作りきり、MVPが完成したという流れです。当時が今までで一番、粂といる時間が長かったと思います。業務中はずっと二人で話をしながら開発や営業をして、業務後も週2くらいで飲みに行っていました。

深い信頼関係が築けているのは、常に話し合いの場を設けてきたから。

MVP作成から今まで長い時間を共に過ごしてきたかと思いますが、意見が食い違うことやぶつかり合うことはないのでしょうか?

村岡
ぶつかり合うようなことは特にないですね。週3で1時間ずつ1on1をしているため、そこで方向性をすり合わせられていることが大きいと思います。

1~2営業日経過すると、経営において何をすべきかの優先度が変わったり、新しい問題が発生したりすることが頻繁にあります。ぶつかり合う時って、最初はそういう小さな認識の差が、時間が経つにつれてどんどん大きくなった結果起こることだと思うんですよね。

そのため、意見の食い違いを防ぐには、頻繁に話し合う機会を設けることでその認識の差をなくし、お互いの方向性が一致した状態を作り続けることが大切です。
その点、私たちは週3時間常に何かしらの議題がある1on1を実施しているため、円滑な関係性を築けているのだと考えています。


そうですね。十分に話し合う時間を設けてしっかりすり合わせができているため、経営陣で違うことを言っているみたいな状態もないと思います。

基本平日に週3で1on1をしていますが、時間が足りない時は追加で土日に話すことも結構あります。このことを他のスタートアップの方に話すと「それ本当にすごいことですよ!」とよく言ってもらいますね。私たちとしては当たり前のように感じていましたが、他社からしたら当たり前ではないということは、信頼関係を築けている大きなポイントなのかもしれないです。

村岡
あとは、私と粂の仕事における意思決定の基準がかなり近いということも関係しているかもしれないです。
エンジャパンが運営している3Eテストというものがあるのですが、以前二人で受けたところ結果の波形が全く同じだったんです。性格は違えど、仕事における意思決定基準が近いということは、経営における意見の衝突も少ないということだと思います。もともとの相性が良いため、仕事も進めやすいのかもしれません。

3Eテスト
学歴・職務経歴だけでは分からない、ビジネスに必要な「知的能力」と、面接では見極めづらい「性格やキャリアに対する価値観」を測ることができます。

常に話し合う場を設けているからこそ、良い関係性で経営ができているんですね。続いて、創業から約5年共に働くなかで、お互いが当初の印象から変わった点や尊敬しているポイントを教えてください。


印象が変わった点でいくと、フィードバックに対する姿勢ですね。

私はフィードバックをたくさんもらいたいし、もらった内容は割とすぐに受け入れるタイプです。周りもみんなそうだろうと思っていましたが、村岡はフィードバックをもらっても鵜呑みにするのではなく、自分で内省する時間をしっかりとったうえで必要な部分のみ変えていくタイプだなと感じています。
まずは本質的な部分を見極めてフィードバックを受け入れるかどうかを判断して、必要であれば柔軟に対応する姿勢は、実際に一緒に働くようになってから知りましたし、素晴らしいなと思っています。

その話とも通じますが、尊敬しているポイントとしては「本質が何かを見極める能力」です。仕事をしていると、実は本質的ではないことに時間をかけていることって往々にしてあると思います。その点、村岡は常に目の前の仕事の本質が何かを考えているため、アウトプットの質が本当に高いと感じています。

村岡
私は当初の粂に対して、ロジカルで対人関係はあまり重要視していないのかなというイメージを持っていました。それが、今では対人関係をとても大切にするし柔軟な対応ができる人という印象に変わりました。どのように相手に伝えるか、その結果相手がどう感じるかなどを考えて対人関係を築いているなと感じます。

尊敬しているポイントとしては、経験がない領域や仕事に対して前のめりな点ですね。粂はマーケだったため営業は未経験でしたが、商談の度に次回より良くするために何をすべきかを考えて行動に移し、外からも積極的に吸収をしていくため、成長スピードがとても早いと感じます。今では、エンタープライズセールスで大企業の役職者にクロージングをかけにいくほどです。1%でも良い方向に進むようにできることに全力で取り組む姿勢は尊敬しています。

また、実行力がとても高いです。時間当たりの生産性が非常に高く、私が今まで出会った人の中でも群を抜いていると思います。たとえば、大まかな方針が決まったら即座にやるべきタスクを洗い出して実行に移すなど、当たり前のようで意外とみんなができないことをすごいスピードでやりきります。物事が決まってから迷いなく行動する姿勢は見習いたいですね。

経営陣を含めてコトに向き合うメンバーが多いからこそ、話が合うし、仲が良い。

最後に、お二人含めた社員の関係性についてお聞かせください。

村岡
全体的に仲が良いですよ。SaaSの上場企業の経営者だと大体40代の方が多いと思うのですが、私も粂も30代前半ですし、社員の平均年齢も32歳のため、比較的年齢が近くて話しやすさはあると思います。

ただ、関係性が良い一番の理由は、私たちを含め、カルチャーに共感して同じ目標を持つメンバーが集まっているからだと思います。コトに向き合って仕事をしているメンバーばかりのため、話が合いやすいですし、仲良くなりやすいのかなと。


コトに向き合える人ばかりだからこそ、ビジネスサイドと開発サイドの関係性も良好です。
週2~3でビジネスサイドと開発サイドが顔を合わせるMTGを実施してコミュニケーションを取っていますし、ビジネスサイドは定期的にプロダクトの展示会に参加しているのですが、そこへエンジニアサイドのメンバーも自主的に参加して積極的に盛り上げてくれています。

また、採用においてもミッションとして「全員人事」というのを掲げており、各メンバーが積極的に採用面談に入ったり、候補者との会食に参加したりするなど、自分たちの役割を超えて協力し合う文化があります。
このように、私たち経営陣も含めてフルリモートでも頻繁にコミュニケーションを取る機会が多いため、全体的に良好な関係性です。

村岡
あとは、フルリモートだからこそのちょっとした話題作りとして、Slackの無料アプリ「Colla」を導入しています。
リモートでの会議となると、設定された目的についてのみ話す時間になりがちで、プライベートな会話や雑談が生まれにくいです。そのため、相手のパーソナルな部分がわからない分、仕事上でのコミュニケーションで気を遣うことが増えたり、相互理解が浅く仕事が進まない状況に陥ったりすることがあります。

Collaのような雑談を生み出す場を設けることで、メンバー同士がカジュアルな会話もできるような工夫はしています。コメントやスタンプで反応したり、会った時の話題になったり、、、みなさん結構楽しんでいるんですよ笑

Colla
リアルなオフィスで行われていたチームの “コラボレーション” を Slack 上で補完し、チームのパフォーマンスを改善するためのサポートするアプリです。 リモートワークで減りがちだったコミュニケーションを雑談という形で発生させたり、新しく入ったメンバーのオンボーディングなどを行うもの。

実際のCollaでの交流の様子


あれ、実は私も毎回楽しみながら見ています笑
他にも、私の自宅に社員メンバーを呼んでちょっとしたパーティーをしたこともありますし、村岡の自宅にみんなで集まってお酒を飲みながらボードゲームをすることもあります。

また、福利厚生として毎月5,000円の飲みニケーション手当があるため、開発チームは毎月オンライン飲み会を開催して豪華なお寿司やピザを頼んで楽しんでいるみたいです。全体としては参加自由で月1でランチ会も実施していますし、言い出すとキリがないくらいコミュニケーションの場は多いと思います。

そういった仕事外でのコミュニケーションの場も多いからこそ、良い関係性を築きながら仕事ができていますね。

村岡
そうですね。私たちの関係性が良好でないと、社員メンバーも気を遣ったり仕事がやりづらくなったりすることもあると思います。これから組織が拡大していったとしても、粂と話し合い続けることで良好な関係性を維持していきたいです。


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