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カネもコネもスキルも無い?ならば面倒くさいことを引き受けて稼ぐしか…Airbnbホストのための運用代行ビジネス

「俺にもっとカネとコネがあれば…」

「俺にもっとスキルや実績があれば…」

事業を始めたいと思っている人の多くが抱く想いです。この渇望を見るたびに彼を思い出します。

ドラゴンボールの主人公、孫悟空の父バーダックを。

ドラゴンボールよりバーダック

情けねえ…本当に…
俺にもっと力があれば!
あんときも…あんときも…
俺が貴様を倒す!

IFストーリーのエピソードオブバーダックでバーダックが残した名言

起業前の人間が自身の無力を嘆く姿はほぼバーダックです(言い過ぎ)

とはいえ、今更自身の無力を嘆いても過去が変わるわけもなく。無力を自認しながらも一歩踏み出す勇気が必要なわけです。

これまでも持たざる者が始められるスモールビジネスのケーススタディを紹介してきました。

特に「カネ・コネ・スキル」の全てが書けている大学生でも出来たスモールビジネスは持たざる者が戦うときの大事なことを教えてくれています。

今回もこれまで同様に「カネもコネもスキルも」無い人間でも始められる事業について解説していきます。

Airbnbホストの面倒くさい業務を代行する「HostButlers」

今回紹介するHostButlersは、Airbnbホストの面倒くさい業務を代行するコンシェルジュサービスです。

Airbnbのホストは各種書類手続き、ゲストとのコミュニケーション、清掃の手配、ゲストの出迎えなど日常的な雑務が数多く発生します。不動産管理会社が大家・地主の面倒くさい業務を代行することでお金をもらっているのと同様です。

Airbnbのホストになりたい人の中には「ゲストとコミュニケーションをとりたい!」という方もいるでしょうが、ほとんどの方のモチベーションは「遊休資産を使って楽して稼ぎたいな」でしょう(仮説ですが)。

エアビーホストガチ勢(Airbnbホストを本業にして生活している人)であれば、ほぼすべての業務を自分たちで回しているでしょうが副業的にやりたい人にとってはこういった代行サービスがあれば使いたくなるものです。

創業者は根っからの商売人

創業者のゲイリーは根っからの商売人で15歳の時からビジネスを始めています。当時学生だったゲイリーは、携帯電話ショップのアルバイトで修理方法を学んで、週末には自分でマーケットに出展し、オンラインで携帯修理や画面交換の広告を出して現金を稼いでいました。

大学生のころは修理事業を拡大し、通っていたアイルランド国内の大学に声をかけて事務所を借りて最初の店舗をオープンしました。授業が無い時間に働いて、授業中はクラスメイトや友人を雇って働いてもらっていました。

持たざる者でも稼げるビジネスは無数にある


創業者ゲイリーはバイトでスキルを付ける→自分でスキルを売る→場所を借りて人を雇うというステップで成長していっています。

このように最初は何もない15歳の学生でも大学生のころにはリアル店舗をもって人を雇うことができるのです。

これが最初から店舗を構えても絶対うまく行きませんでした。持たざるものだった15歳のゲイリー少年はバイトで時間を金とスキルに変換したのです。

その後、自分で出展しスキル+(自分の)時間を販売して換金効率を上げます。

最後にはクラスメイトを雇い、スキル+(他人の)時間を販売しています。

このステップが重要なのです。

最初から、「楽して稼ぐ」最終形態を目指してもうまく行きません。

今までの人生で自分に商才があると感じていたならもっと早くに動いていたはずでしょう。行動していなかったような人間が「楽して稼ぐ」ことを最初から目指すなんてはっきり言って傲慢すぎるのです。

最初はスキルを販売する労働集約型のビジネスでもいいのです。うまく行った場合にヒトを雇うビジネスモデルに転換できるか?などは考えておいた方が良いですが、最初から楽をしようとしても絶対うまく行きません。

アイデアから仮説検証までのプロセス

以前Airbnbを利用したときにホストとの交流で「高水準の民泊を提供するにはめちゃくちゃ手間がかかる」ことに気付いたゲイリーは起業アイデアとしてHostButlersを思いつきました。

しかし、携帯修理で得た資金を使って、映像制作事業で起業したものの2年間かけてもうまく行かず資金に余裕がありませんでした。

なので、大手IT企業でフルタイムの仕事をしながら業務後や週末の時間を使ってHostButlersのアイデアを検証してみました。

創業当時(2015年)、アイルランドではAirbnbの管理・コンシェルジュサービスのアイデアは行われていませんでした。しかし、アメリカやイギリスでは流行の兆しを見せていました。

競合の情報をリサーチしまくる

アメリカやイギリスで市場をリードしている企業を全て調査し、問い合わせメールを送り続け、架空の顧客として契約手続きを行いました。そこで、仕組みや費用・どこにチャンスがあるのか?をリサーチしたのです。

正直なところほめられた話ではありません。実際に契約するつもりもないのに契約手続きを進めるなんて営業妨害もいいところです。ただ、このくらいのことをするバイタリティ、勇気が重要なのです。

あの孫正義さんだってブロードバンドを普及させるときのNTTの対応が遅かったことに立腹して「NTTがこのまま回線をつないでくれないようなら、責任をとってここで焼身自殺してやる」と総務省に乗り込んだことがあるのです。コレも脅迫でしょう。

ちょっとくらいイカれてる人の方が競争優位性を得ることができるのは仕方ないことです。もし自分がここまでとびぬけることができないと自覚しているなら頭を使ってください。

ケース1: 競合の情報を知りたいときあなたならどうする?

「流石に架空の顧客になりきって契約手続きを進めるのはちょっと…」とまともな感覚のあるあなた。

そうは言っても競合の調査はするべきです。

どうしますか?妥協して競合調査をせずにスタートするんですか?妄想で?

妄想も良いですが、頭を使ってください。

「自分はどこまでならできるのか?」これを考えないといつまでたっても成長は見込めません。

私ならこうしたかもしれません。

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