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台湾の伝統的なお菓子 「花生捲冰淇淋」の生地の 再現にいたるまでの葛藤と その解決策への導き。 GOALは近い!

題名がとても長いのですがその名の通りです。

▶1回目の台湾。「花生捲冰淇淋(ホワシェンジュエンビンチーリン)」に出会ったきっかけ

きっかけは初めて游さんとSALAをいつも支えてくださる大好きな常連さまと一緒に行った2019年の6月3日台湾の夜市で出会ったこのスウィーツ、「花生捲冰淇淋(ホワシェンジュエンビンチーリン)」。

▶花生捲冰淇淋(ホワシェンジュエンビンチーリン)を日本で再現したい理由

そのときの衝撃ははかりしれないものでした。夜市をふらふら歩いていると、游さんがいきなり、これおいしいよ、と言って花生捲冰淇淋の屋台の前で立ち止まりました。めちゃくちゃ当たり前のように、あー懐かしいといいながらそのクレープのようなお菓子を食べている游さん。

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私からすると、そのお菓子を作る様子、

その味。

もちっとした食感の甘さ控えめの小麦の生地、素材の味そのままのタロイモアイスのねっとりとした存在感、ピーナッツと麦芽糖の塊を鉋(かんな)で削った削り節はどこか懐かしい豊かな香りとほろ甘い味、アクセントにはしっかりとパンチのあるパクチー、全てが一体になったときのこの味が忘れられませんでした。

▶2回目の台湾。神戸マルシェでのコラボ

帰国して、神戸マルシェ、というイベントで、Motomachi cakeさんとコラボさせていただく機会に恵まれ、この忘れられなかったお菓子の再現を行っていただき数量限定で販売させていただきました。そのときにふつふつとこのお菓子への想いがもっと強まり、縁を繋いで頂いてもう一度台湾へいくことに。お菓子の味の確認を行いました。これが2019年の10月です。

SALAも3年という月日がすぎ、働くアジア人のお母さんシェフたちも自信をつけエンパワーメントされどんどんと新たなチャレンジをしていく。そんな姿に私自身も勇気づけられ、負けたくないな!そろそろ私も何か新しいことにチャレンジするタイミングなのではないかなと感じていました。面白い、素敵だ、美しい、自分が大切にしたい感性を率直に行動できるタイミングに来たのかもしれない、そんな想いからも今回このお菓子の再現を行いたいと思ったのでした。

▶花生捲冰淇淋(ホワシェンジュエンビンチーリン)の再現への道のり

2度めの台湾から帰国してからはお菓子の再現に向けてたくさんの方々を巻き込みながら試行錯誤。ある程度の完成で年内を終えることができました。


年末にはたくさんの方々に試食いただけました!

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そして2020年いよいよ商品化しようと思っていたときに、なんかもやもやした気持ちがずっとありました。その理由ははっきりしていました。

▶3回目の台湾。台湾の皮職人との出会い

実際に台湾でお菓子の生地を触ってみたい、感触を確かめたい、匂いをかぎたい、鉄板の温度を触りたい。このお菓子の発祥の地「宜蘭」へ行ってみたい。歴史が知りたい。突き詰めれば突き詰めるほどその探究心は底知れず。納得するまでみなさんに提供する踏ん切りがつきませんでした。そして、もう一度台湾へ行くことに。これが2020年の2月末です。

この旅では先程述べたもやもやしたことを解消する経験をさせてもらえました。

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▶再現の要となる業務用ブレンダー

一番大きかったのはこのお菓子の生地を作る皮職人の男の子と連絡先を交換できたこと。その大切な経験を持って帰って更に生地を日々探求。細かな分からないことなどをその皮職人の男の子に動画や写真で逐一報告、微妙な調整を行ってきました。

そこで台湾の皮職人の男の子と話していて問題となったのが生地の練り込みについて。皮職人の男の子のお母さんはその道45年。ふたりが声をそろえていうことは生地の練り込みは業務用の「機械(ブレンダー)」を使うこと。

また台湾の彼らのレシピ自体も、私が自力でたどり着いた「中力粉・強力粉」のミックスではなく、薄力粉のみで行うかなりシンプルなものでした。

このときに、薄力粉のみでこのモッチとしたグルテン(練れば練るほどうまれるもちっとした食感をだす成分)を出すのはとても難しい。かえってから何度もやってみて手動のハンドミキサーで挑戦していたのですが粘りの出し方には限界がある。本当に薄力粉?まずはそれぞれの粉の特徴を理解することをしたほうが良いのでは、と思い、小麦粉の科学という本でそれぞれの可能性を探しました。

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結果、どの粉を使うこともきっと間違えではない(それぞれの特徴を理解していれば配合も変わるしだいたい分かるはず)のですが、薄力粉を使うことで、台湾で食べた軽くてもちっとしていてお腹にたまらない食べ慣れた味の生地、を再現することができると思い、「薄力粉のみ」のレシピで突き詰める方向性に決めることができました。

ただ、そうなるとやっぱり業務用のブレンダーで存分な練り込みを試してみたい。この手にド素人の私ですがパティシエの方に色々とアドバイスを頂きながらブレンダーを探してみることに。業務用でも手頃な価格で機能性もあるこんな機械がいいのでは、というものをご紹介していただきました。

私自身も調べてみると、この機械は生地だけでなく他にも応用が聞く優秀なブレンダーなのでSALAの料理自体の幅が大きく広がりそうということも感じました。

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しかし、この機械は、実店舗での販売がほとんどなく(通販が中心)、手頃といえどもやはり値が張る事もありまずは実物を見てみたということとできるならば試してみたい。どう、生地が変わるのか?

そこでパティシエさんに厚かましいお願いをし、その機械を実際に使わせていただき生地の研究をさせていただきました。そんなワガママを大きな懐で聞いてくださりチャンスをくださる方にいつもながら心からの感謝と、大きな尊敬の念を。


実際に、練り込んだ薄力粉。水と塩だけが入ったものなのですが驚くほどなめらかでグルテンもたっぷり。弾力ある生地に仕上がりました。もうなんども作っているけど同じ材料分量なのにここまで差ができるということにも驚きを隠せませんでした。

帰ってすぐに焼きました。何度も何度も。不器用だから時間かかるけど着実に進んで近づいていることが、すごくわくわくして楽しかった。


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▶業務用ブレンダー購入の為の応援をお願いします!具体的なサポートの仕方

この生地を、少し微調整して、焼きをあと少し練習すれば完璧な再現にできると考えています。

その為にも再現の要となるブレンダーの購入を検討しています。

SALAを応援してくださるSALA応援団の皆様の会費と、


この記事を読んでくださった方々の想いやサポートの力で購入させていただきたいです。

具体的にはブレンダーの価格は7〜8万円、SALA応援団の方々の会費は17,000円。差額の約6万円をみなさまからのサポートで集めたいと思います。

もう一歩で「花生捲冰淇淋」の再現ができます。日本で私が感動した台湾の文化、みなさまにも食べて感じていただきたいですし、台湾に行く度に魅了される胡椒餅を始めとするたくさんの粉もの文化、SALAの店舗のメニューの幅自体もぐっと広がるきっかけになります。

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こんな時だからこそ、前に進める力と技術をSALAとして持ちたいです。

ご支援の方法は2つ。

①SALA応援団への参加 月額会員制

②下記サポートのボタンからのご支援(記事の下の緑色のサポートボタン) 単発でのご支援でお好きなサポート金額を設定することができます

是非、サポート・ご支援をよろしくお願いいたします!そして実際にお店に食べに来てください!

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最後まで読んでくださりありがとうございます。サポートは全てSALAの事業発展、スタッフのサポートの為に使用させていただきます。ぜひ、応援よろしくお願い致します!