見出し画像

停まっていれば一寸先は闇、よく検討し、よく考え、勇気を持って踏み出せば一歩先に光がある。

苦しいときは、尾崎先生の言葉に立ち戻ります。
先生の言葉がたくさんのみなさんに届きますように!

飲食店、本当に厳しいなと思うんです。(もちろん飲食だけではないと思います)
コロナというでっかい壁を皆さんの支えの中、なんとか乗り越えかけている、でも次にきたのは原材料費の高騰、電気、ガスの高騰、それに影響する景況感。
何が起こるか分からない時代。データや事例からではない「先」を想像する力。そこの感覚で動き続けるしかないと思うのですがこの向かい風で崖道の細い道を歩く感じのハラハラな状況がずっと続いているのは結構しんどいな、、、と思います。
超えても超えても壁があり続ける。総じて、これが神様からのギフトとは思えないレベルです。

実現したい社会は「Empowerment of all people」(全ての人々がエンパワーメントされる社会)


だからSALAという形態(在日アジア人のお母さんを日替わりシェフで雇用する)でビジネスを行っているのですが
そもそもこのめちゃくちゃ難しいビジネス(いわゆるソーシャルビジネス、社会起業のようなもの)が成立、安定しないことには想いや雇用は広がらない。

だから潰してはいけないし、希望と夢を持ってずっとずっともがいています。

約3年、コロナの色々がありましたがたくさんの支えの中で、過去最高売り上げを突破した昨年12月、今年1月2月と想像を超えた閑散期を迎えていてほんと、苦しいです。
この数ヶ月を見て、というよりかはオープンして6年すぎ、まだまだ道半ば!と言われそうですが、トータルしてこんなにも飲食って大変なのか、、、と面食らっています。

この行き場のない想い。

そんな時に思い返すのは恩師である尾崎八郎先生の言葉。
これは数年前のSALAクラウドファンディングの際の応援メッセージです。
何度でも読み返すと本当に心に響きますし、私の宝物です。


「神戸アジアン食堂バルSALA」開店3周年おめでとうございます。よく頑張ってきましたね。

 あなたも而立(30才)の年を迎えるにあたって、さらに一歩を進めようとしていると聞きました。停まっていれば一寸先は闇でしょう。よく検討し、よく考え、勇気を持って踏み出せば一歩先に光があるでしょう。

 思い返すと、あなたは啓明学院中学共学一期生として入学してきました。私が啓明学院中学・高等学校の校長を引き受けた直後で、18年前のことでした。「本を読め、友と交われ、汗をかけ」をライフ・スタイルの原型として「啓明チャレンジャーであれ」が我々の願いでした。我々は、感謝と謙虚な気持ちを持って隣人の痛みを思いやれる人になりたいと、条件の整わない学校に不平や不満を言わず、創意工夫で乗り出したものです。何もない理(わけ)ではない。あるもの、与えられているものを見極め、それを感謝して土台としたものでした。それが我々のチャレンジでした。

 世の中には不合理なこと、欠けたことが色々とあります。それらの諸問題を我々へのチャレンジとして受け止め、何とかしたいと思うことから、それらへのレスポンスから我々のチャレンジが始まります。それらの諸問題が他人事(ひとごと)であり、吾が事(わがこと)ではないという傍観者であり無関心であれば、それは愛とは遠い所に居ることになります。愛の対局には無関心と無知があるのでしょう。

 その頃、私が一生懸命に考えていたことは「与えないことは奪うことである」ということでした。神様と親に愛されて誕生した、この固有の名前を持って与えられた生命を生きようとしている生徒たちに、なくてはならないものは何か。それを一歩一歩、皆で作り上げていく事でした。それは見えるものとは限りませんでした。

 さて、本題に戻ります。尚子さん、あなたもその一人です。世の中には心から頭の下がる方々が多くおられます。吾が事だけでなく、他人事を吾が事と思う人達です。不思議な縁で同時代を生きる事になった人達に、人として尊厳を持った生涯を生きて欲しい、今よりも幸福になって欲しいと願う人達です。先に挙げた「与えないことは奪うことである」と言ったのは、私が小学生の頃に知り、それ以後も念頭を離れない、ロシアのレフ・トルストイです。文豪で思想家、2000人の農奴を解放した伯爵でもありましたが、農奴たちの子弟に初等教育を与えた教育実践家として生涯を貫いた人でもありました。子どもたちは教育を与えられることで、それぞれの人生をどれ程豊かにするでしょう。さらに、彼らがそれぞれの人生を人としての尊敬を持って個性豊かに多様に生きることで人類はどれ程の幸いを得ることになるでしょう。大きくても小さくても、有名でも無名でも、そのような心で生きたいものです。あなたも、そういう美しい心を持って生きようとしておられることを嬉しく、誇らしく思います。

 日本で生きようとして御苦労されているアジア出身の女性たちのために、彼女たちとともに歩もうとされているあなたに心からのエールを送ります。それぞれの方の出身国の郷土料理を提供し、彼女たちの自立に協力したいと考え、すでに「神戸アジアン食堂バルSALA」はスタートしています。

 そして今、次の一歩としてさしあたって一台の手動式屋台と一台のキッチンカーを用意したいとのことですが、この計画をアピールする機会に関心を持ってくださる方々が増えてほしいものです。本店の営業が土台ですから、来客が増え、知る人が増え、食を通して文化が理解されると嬉しいですね。知識を寄せ、人脈を寄せ、力(出資金?)を寄せ、何よりも気持ちを寄せてくださる方々が増えるよう私も願っています。あなたが温めてこられた計画のように、移動支店とか移動営業店が発足できますように!

 「このように誠実に生きようとする人を、神様は決してお見捨てになることはない」(シャンソンの一節)は私の確信でもあります。また、お店を訪ねさせてもらいますので色々と教えてください。

 神様のお守りとお導きが豊かにありますように、尚子さんたちの健康が守られますように祈ります。

2019年3月11日   

    学校法人啓明学院 相談役 尾崎 八郎 

美しい心、で生きたいです。
守りたいお母さんたち、想い、溢れています。

踏ん張ろう。
知恵を集めて進もう。
今、もっと強い、勇気が必要です。

最後まで読んでくださりありがとうございます。サポートは全てSALAの事業発展、スタッフのサポートの為に使用させていただきます。ぜひ、応援よろしくお願い致します!