見出し画像

虎に翼44話(一美)

直道  優三  直言
亡くなっても
生活は 続く…

「400人の一般同胞が…」
ラジオ📻から流れる生還者の名前に
優三を探してしまう寅子


思ったように いかない…
……………
「あの…佐田寅子さんのお宅は こちらでしょうか?」

その人が届けてくれたのは
寅子が縫った お守り

「復員を待つ収容所の病院で  私の病状が悪化した際『このお守りには とてつもないご利益があるから 絶対 救かる』って…
佐田君が それを握らせてくれたんです」
「その後  私は持ち直しましたが  
優三さんは……」
「私が ご利益を吸い取ってしまったんじゃないかと…」

寅子
「そんなことないですよ」

「ほんの短い間でしたが
とても優しい いい男でした」

声を詰まらせる

…………

生気の抜け切った寅子を見続けていた母 はる

はる寅子  お父さんのカメラ売ってきました。
これは自分の為だけに お使いなさい」

寅子「いや  そんな贅沢な…」

はる花江さんも   私も  
これ以上 どうしようもなくなった時…
内緒で思いっきり贅沢しました。
そうするしか  なかった…
心が折れて
粉々になる前に…
お願いだから
立ち止まって
優三さんの死と
ゆっくり向き合いなさい」。
…………
意気消沈したまま
外出した 寅子

焼き鳥と ドブロクを前にしても
気は沈んだまま…
美味しいものは 一緒に
優三との 時間を思い出す

手をつけずに席を立つ 寅子

店を後にして
とぼとぼ 歩いていると…

おばちゃん
「もったいないから 持ってお帰り」
新聞紙に包んだ 焼き鳥を
手渡してくれる

おばちゃん「しっかり するんだよ」
……………
寅子
優三と過ごした河原へ…

分け合って食べるって
言ったじゃない‼︎」

泣きながら
「必ず帰って来るって言ったじゃない‼︎」

泣きじゃくりながら 焼き鳥を頬張る寅子

焼き鳥が包んであった新聞には
日本国憲法の記事が…


この河原で過ごした
最後の日の
優三の ことを  

寅子は思い出す

優三
「寅ちゃんが できるのは
ちゃんの『好きに生きることです。
また 弁護士をしてもいい
異う仕事を始めてもいい
優未の いいお母さんでいてもいい
僕の大好きな❣️
あの〜
何かに無我夢中になってる時のちゃんの顔をして
何かを 頑張ってくれること…
いや
やっぱり…
頑張らなくてもいい。
ちゃんが 後悔せず
心から 人生をやり切ってくれること
それが僕の望みです」

優三を思い出して…

わぁあぁぁぁぁぁ…泣 泣 泣


大声をあげて
泣きじゃくる寅子

凝り固まっていた悲しみが…

大泣き することで

ほぐれ始めた…


やっと
大声で 泣くことができたね 
ちゃん
      一美








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?