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虎に翼87話(重遠の孫)

その煙を上げたのは誰?

優未「来月さ 学校で山登りに行くんだ」
寅子え〜〜⁈
そんなに驚くことですか?」
寅子「私 山登りとはどうも少し相性が悪くてですね」

(寅子の「山登りアレルギー
という【歪んだ】「観念
観念」という物は、
もともと歪んでいる?
歪む】ことで
観念たり得ている
のかも知れない)

優未「それで
山登りの班分けがあって
一緒の班になった子
クラスでとっても
嫌われてる子なの。
多分、すぐどなるからかな」
「あら」
優未「一緒にいる時
どうすればいいか
分かんないの」

寅子普通に接したら
いいんじゃないの?」
優未普通って?」
寅子「これを考えてる時点で
普通ではないのか・・
すっきりはできなくても
私なりの答えを出したいの。
お母さんにも
すぐ怒る友達がいるんだけどね…
どうやって
仲よくなったんだっけな。
あっ  でも優未
仲よくなりたいわけじゃ
ない
のよね。
そうすると…
でも仲よくなった方が..
どうしたらいいの・・・?」
優未「どうもしなくて
いい
から」

(【法空間は幻想世界】
寅子は、自分の幻想世界整合性を求めている。
そしてそれに、「現実世界」が整合することを。)


次郎の善意
「あの放火事件の傍聴には
来ん方が
ええ。
まだ彼らと関わりがあんのかって
ご両親も心配なさるすけ」

「あんげなやつが
いっちゃん腹立つ!
本気でよかれと思ってる
このクソジジイのおせっかいが!」
高瀬の善意
小野さんは何か思って
傍聴されたと思うんで
ですから..」

口出し好きの寅子の正解
「公開されている裁判を
傍聴するもしないも
小野さんの自由
人が口出しすること
じゃないわ」

の善意
「ちゃっちゃと
やっちゃいますから。
こんなことぐらいしか
役に立ちませんから。
恐縮です。
じょんのび じょんのび」

涼子「いいえ私も玉も
大変助かっておりますの。
ねえ

「はい。
今まではお店が終わる
疲れ果てていたんですが
最近は涼子ちゃんも私も
読書をしたり散歩をしたり
できているんですよ」

涼子「実は私
まだ想像がつきませんの。
寅子ちゃんに娘さんがいて
子育てなさっている姿が」

「えっ?
日々頑張ってらっしゃいますよ
子育て。
昨日もね...

涼子「フフフ
寅子ちゃんらしいですわね」

「昔から
お優しいお嬢さんでしたから。
知らないうちに
人にこう寄り添ってしまうというか相手もどんどん
心が近づいてしまうというか」

   ・・・・・

入倉「何事も
『火の無い所に煙は立たず』
ですよ」

航一関東大震災
佐田さんもあまり記憶にない?
じゃあ あの時
朝鮮人が暴動を起こした
という流言が飛び交って
大勢の罪のない朝鮮人が
殺されたことは?

差別が生まれる理由
さまざまです。
火の無い所に煙は立たず
で終わらせるのか
それともその煙を上げたのは
なのかを見極めるのか...

早いですが、昼食にしましょう」

入倉「昼飯で気持ちを切り替えますから」

   ・・・・・

「お気になさらず
どうぞお入りになって」
涼子が、玄関のイタズラ書きのペンキを落としている。
寅子「やっぱり
お気になさらず』はできません」
涼子寅子ちゃんならそうなってしまいますわね。
でも私たちにも よく分からないのよ。
もう何年も続いていることで...
.....私たちもだんだんと
この嫌がらせに
慣れてきてしまっていて」

寅子「私 悔しく情けなくて、
戦争が終わって
新しい憲法が出来て
全ての人が平等である
正しい世の中になった
はずなのに。
今扱っている事件
ちゃんを取り巻くものは
・・・」

航一おなか減りましたね」

(寅子がどんどん妄想世界にはまり込んで行くのを、さりげなく引き戻す航一)

寅子「私  ご一緒している裁判に
ふさわしくないかもしれません」

航一「全ての事件に
公平でいるなんて無理ですよ」

寅子の妄想する「完璧な」理想世界。
航一の描く「ほどほどの」公正さとは?         光

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