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虎に翼80話(一美)


深田「支部チョー  杉田弁護士が
せっかく訴えを起こさねぇように話してくれたで
それを わざわざ本庁に報告してぇ 注意処分にすんだなんてぇ  どうか穏便に済ませてやってくんなせいや」

小野「いいんけぇ 高瀬君は それで…」

高瀬「僕は支部長の考えを きちんとした言葉聞きたい。
お願いします」

寅子「わかった」
寅子この仕事をしてる以上  どんなにヒドいことを言われても 手を出してダメ。ひどい相手と同じ次元に落ちて 仕返しをしてはダメだから然るべき処分を受けるべきだ  と思った。
穏便に済ませたりして
ああいう人達に"借り"なんてつくって欲しくないから
あなたを確実に傷つけて…
心に出来た かさぶた
事あるごとに  悪気なく  
剥がしていくような人達。
彼らに ずっと "へいこら"してほしくない。
自分の意思で ものごとを受け流すのと
・受け流さざるを得ない
のとは 違うから
(私がここを離れても)
この件に
あなたが縛られないように、
"したいように できる"ように…
怒りたい時に
怒ることができるように

そう思って処分しました」。


高瀬「ありがとうございます」

…………………

夜中に佐田宅のドアを叩く音
ドンドンドンドン
「支部長ーーっ  高瀬です」
寅子「はい」
高瀬「ありがとうございます。確かに令状をいただきました」
高瀬「これ…さんに」
(それはキャラメル)
寅子「まぁ喜ぶわぁ  ありがとう」
高瀬「死んださんと図書館帰りに  これをよく食べていて  兄さんは『勉強ができるお前が行くべきだ』って大学進学を僕に譲ってくれたんです。だから書記官を続けることができて感謝しています」

襖を開けて 聞いていた優未

寅子「起こしちゃった?
これ  キャラメル。
いただいたから  明日おやつにでも食べたらいいわ」

優未  食べちゃダメ?」
寅子「え  」
優未「だって…美味しいもの  
一人食べても つまんない

優三さんと おんなじこと言ってる
      一美:涙…

………………
家裁支部で…

寅子「よく 来られますね」

星航一心配性なもので」

星航一 用件を終えて席を立つ

そのタイミングで
太郎弁護士「あ〜〜お早うごぜぇます 判事  佐田判事」

太郎あんげなことがありましたが  まぁでも 困ったことがあったら いつでも言ってくんなせぃ
娘さんの為にも また夕飯のお手伝いなど できることがあれば…」

寅子「あ、その件は解決しました」

太郎「つまり…手助けは無用ら…と」

寅子「これからも三条のため 手を取り合って がんばって参りましょう」
*このやり取り ↑を聞いて
心配性の星航一さんは
少しは ホッとしたんじゃないかな…

「行きましょう」
見送りをする寅子に…

航一「新潟本庁の傍に
美味いコーヒーとハヤシライスを出す喫茶店があるんです」

寅子「はて…」

航一「新潟の名所はわかりませんが  そこならば ご紹介できます」

寅子「あらっ❣️誘ってくださるの? 嬉しいわぁ💕」

黄色い声 になる寅子(なのだが…)

寅子「誘ってくれた訳じゃないの…」

自分で 水を差す

…………

翌月 寅子は 新潟地方裁判所
本庁に呼び出された。

本庁で出た欠員を補うため  
毎週水曜日に寅子が刑事事件を担当することに。

航一「お忙しいのに仕事を増やして…」

寅子「とんでもない。三条は刑事事件が あまり無いので」

航一「少し早いですが  昼食にしましょう」

寅子「例のお店に連れて行ってくださるんですよね!」

例のお店へ…

そこには  何と!涼子様が…

                            一美







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