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虎に翼68話(一美)

長官が亡くなって  数ヶ月後、
新憲法下で初となる判断を迫られる最高裁穂高は、判事の 一人に任命されていた。

「では 多数のが集まりましたので   憲法に違反しない
合憲ということで」

昭和25年10月
ある最高裁判決が言い渡された

肩を落とす 穂高
……………
猪爪

尊属殺について
家族みんなの頭で考えている
そして
自分なりの解釈を得ていく

その様子…

直治「なぁ 尊属殺ってなんだ?」

寅子「自分より上の世代を死なせてしまうこと」

寅子「 その記事は  尊属殺を罰する法律が『憲法反しているのでは』って言う話し合いがされた事が書いてあるの」

直治「憲法に反してるって
どういうこと?」

寅子「憲法14条で
人間は法の下平等と定められているのに尊属殺は
刑罰が重いの」

直明「今の法律だと
もし道男が僕を殺したら
刑務所に3年入る刑罰かも…
だけど
直人が僕を殺したら
死刑が無期懲役ってことだよね」

寅子「そういうこと」

へぇ〜〜

寅子「被告人の父親は
普段から 周りに暴力を振るう事があって…
彼は  ずっっと我慢してたの
事件当日も  父親から『盗みを働いた』と  一方的に疑われて鍋や鉄瓶を投げつけられてね
つい  カッ💢となって
鉄瓶を投げ返したら
それが  父親の頭に当たって死なせてしまったの
一審の判決では
事情を汲んで  執行猶予がつけられた。
でも…検察は
裁判のやり直しを求めて
最高裁に上告した」

直明「『尊属殺の法律が  憲法に反してるかどうか』
それが 裁判をやり直すになった ってことだよね」

道男「反してるに決まってんじゃん  暴力振るってたの父親の方だろ」

直人「『合憲』って書いてある  ってことは…」

寅子「残念だけど…
裁判はやり直し
おそらく被告人は
もっと重い刑罰になる」

道男「はぁ~?」

道男
「反してるに決まってんじゃん  
暴力振るってたの父親の方だろ」

と、法曹界

このくらい
市井の人々と
法曹界は
カンカクが異う    一美

「重罪を課す尊属殺の規定は
憲法に反する
裁判をやり直す必要はない。
判決の中で
そう反対意見を訴えたのは
最高裁判事15人の中で
矢野さんという判事と
穂高先生だけ」
と  
寅子は 家族に話す

話を聞いていた
直人
「二人なんて
それっぽっちじゃ
なんも変わらないよ」

寅子「ううん そうとも言い切れない
判例は残る
たとえ  二人でも
判決が覆らなくても

おかしい💢‼︎ と声をあげた人の声は  決して消えない!

その声は
いつか誰かのチカラになる日がきっと来る。 
私の声だって…
皆んなの声だって…
決して消えることは無い

何度  落ち込んで
腹が立ったって
私の声を上げる役目
果たし続けなきゃ ね!」

諦めるもんか
絶対

      一美









……………

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