虎に翼92話(一美)

美佐江が補導されて
数日が経った
入倉「補導された3人の (美佐江を除く) 女子高生のうち
２人は非行事実を認め少年鑑別所に。取り調べで『女性徒に色目を使う おっさんから金を巻き上げて
何が悪い⁉️
私は "特別" なんだ』って
繰り返してる  と」

寅子「で、知り合いの刑事さん言ってなかった？
『２人が赤い腕飾りをしていた』とか…」

入倉「どうして わかるんですか？」
……………………
支部長室
「支部長 あの〜お客様ですろも」

その客は…

いつも通り
にこやかに  たおやかに
笑みを浮かべる美佐江

＊普通なところが
より 怖くて…      ：一美

美佐江「これから新潟の家裁に行って  調査官の方と面接なんです」と
至って穏やかな 口調。

美佐江「ご存知ですよね
いろいろと…
とんだ災難に遭いました」

＊とんだ災難…?⁇   一美

美佐江「学校の友達と居たら  お巡りさんに声をかけられて…
そしたらなんと  その友達が…」

寅子「その友達は 腕飾りをあげる"特別な存在"…⁇」

美佐江  穏やかに
「どうでしょう」(微笑)

………   怖い      一美

寅子「元木君も  赤い腕飾り  
付けてたわよね」

「そろそろ行かないと…失礼します」
話を逸らす 美佐江

「待って‼️」
美佐江の腕を掴む 寅子

寅子「少年部の裁判官でもあなたの事件の担当でも無い。でも  お願い  本当のことを話してくれない…」
食い下がる寅子に
美佐江は
にこっ  として…
「手(が)痛いです」

尚も 食い下がる寅子
「ここに来たのは
本当は全部 話したくて
来たんじゃないの?」

美佐江「…法律の本を読めば
悪い事をすると  罰せられる理屈や  量刑の決め方は わかります。
でも…それが なぜ
悪いことに定義されるのか？  よくわからないんです。
佐田先生は  心から納得した答えが出せます？
どうして  悪い人から
モノを盗んじゃいけないのか…
どうして  自分の体を好きに(売春に)使ってはいけないのか…
どうして……  人を殺しちゃいけないのか…」

寅子「………答えが欲しくて
やってる  ってこと…?」

「やってる⁇
何をですか…?」
にこやかに尋ねる 美佐江

＊この冷静さが怖い  一美

美佐江「心から納得できれば  きっとスッキリするんでしょうね」

寅子「美佐江さん！
私   今  直ぐには
"あなたがスッキリ納得する答えを出せない" と思う
だから…
一緒に考えてみない？
週に 1度でも…2度でも…
一緒に いろいろと話して
考えてみましょうよ」

＊寅子の内面には
兄、直道の「思っていることは 口に出した方がいい」や、優三さんの 受け取って混ぜ合わせていこう  とする想いが息づいている。
　　　　＊一美：涙…


「あ、お母さん」

なんと！
この現場に優未が現れた
「優未！」
慌てて優未を呼び寄せ、
抱きしめて
必死で  美佐江から
優未を守ろうとする寅子。

この様子に
美佐江は憤る💢
………………
翌日の支部長室

森口が怒鳴り込んで来た💢

森口「一体どういう事なんですけ💢 昨日  娘が ばーか憔悴して帰って来て
『佐田判事に犯罪者みたいな扱いをされた』と…
ただでさえ 警察なんか巻き込んで  美佐江を補導なんかしたすけ   変なウワサが立ってんですがね   必死に無実を訴えてる最中なんだで💢」

寅子「もう 一度だけ
娘さんと話す機会をいただけませんか?」

森口「何  もんぐれたことを💢」

大暴れする 森口💢

「森口さんは 支部長を訴えるつもりなんですかね」
…………………

年が明けて…
電話を受ける 星判事

「佐田さん  家裁からでした。
森口美佐江さん
審判 不開始」

入倉「釈然と しませんね」

＊おそらく  このもみ消しも
杉田太郎の善かれ だろう
                            一美