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読書メモ13 レジリエンスの時代ジェレミー・リフキン著 第8章

理性ナイフのようなものだ。一点から切り裂く。一次元的に切り出し、繋いでいく。
自然生成はそうではない。全体が、全体性に於いて生成する。

例えば、個体発生

理性は、それを切り刻むしかない。すると見えて来るのが、あちこちに潜む生物時計」或いは「勾配」。

際限無く色々の時計が出て来るのには、多分、切り刻む「見方」に原因がある。その事自覚しておく事は、きっと大切な事だ。

           光

「『厳密な体内時間管理は、私たちのあらゆる生化学的機能と生理学的機能と行動の機能の協調制御にとって本質的であり、気分活力にとっても同様だ』」(p.225)

「生物時計の役割は、二四時間に機能を同期させることだ。細胞内部の空間限られているので、予定を立て、活動が正しい順序で起こるように、時間割り振る必要がある。
『時間の区分のおかげで、同じ空間単位内で正反対の出来事を発生させることができる。心臓の収縮と拡張、息の吸い込みと吐き出し、仕事と休養、覚醒と睡眠、還元状態と酸化状態など』」(p.226)

生命を、地球の各圏や日々の自転、季節の変化と相互作用する時間的パターンと考えれば、私たちの種が自律的でも単独でもなく、分割不能の地球上ですべてつながり合うパターンの中の1つであるという考え方を、受け容れられる。
生物時計はすべての生物の内部活動パターンを調整し、地球のリズムとの関係を同期させている。
もう一つ別の力が残っている。それぞれの種の時間的空間的パターン確立するのに重要な役割を果たしていることが、わかり始めてきた電磁場だ」(p.231)

「単なる位置が、物体が時空と関与するときの主な形であるという考え方をそっくり捨てる」(ホワイトヘッドp.235)
「ある意味で、あらゆるものは常にあらゆる場所に存在する」(同)
「根本的な概念は、活動過程だ。自己充足的な孤立という概念は、近代物理学では例証されていない。ある限られた領域内での本質的に自己完結型の活動というものは存在しない。自然は諸活動の相互関係の舞台だ。万物は変化する。活動とその相互関係も。近代物理学は(外的に関連づけられた物質のかけらから成る)[空間的]諸形式の代わりに、過程の形式という概念を提示した。そして、それによって空間物質一掃し、複雑な活動状態の中の、内部関係の研究をその代わりとした」(同)
「それぞれの出来事は、他のあらゆる出来事の本性の一要因となっている」(同 p.236)

「私たちの研究は、細胞の電気的な状態が発生の基盤であることを示した。生体電気信号の伝達は、単一の事象ではなく、一連の事象を調節しているようだ。発生生物学者は、遺伝子がタンパク質の産物を生成し、それが今度は目や口の形成に最終的につながるという、順序の考え方に慣れ親しんでいる。だが私たちの研究は、それが起こりうる前に、何か別のもの‥生体電気信号‥が必要であることを示している。
ダーウィン説の世界観が、一六〇年にわたって主流だったが、より幅広い物語によって修正され、新しい発見ごとに、生命とは何かについての、はるかに複雑な理解の仕方が浮上し、生体電気コードの解読へとつながっている。

さまざまな科学の企てが、生体電気コード解読に急速に的を絞りつつあり、それによって物理学と化学と生物学がまとまり、新しい総合説が形成されてきている。その説では、類推や比喩としてではなく、検証可能な有機体‥ことによると、宇宙で唯一のもの‥として、生気に満ちた地球を論じる」(p.244)
生体電気コード解読のほんの第一歩だ」(p.247)

理性のナイフで切り出した断片から全体構造予測することは、どこまで可能か?
また東洋的?全体智から、どこまで細部を構想することが可能か?
人間の能力は、限定されている。
         光

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