映画日誌’24-27:マッドマックス:フュリオサ
trailer:
introduction:
2015年に公開され、熱狂的なファンを生んだバイオレンス・カーアクション『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に登場した、女戦士フュリオサの過去を描くスピンオフ作品。『ウィッチ』『ラストナイト・イン・ソーホー』などのアニャ・テイラー=ジョイが主演を務め、前作ではシャーリーズ・セロンが演じたフュリオサを演じる。『マイティ・ソー』シリーズのクリス・ヘムズワースらが共演。『マッドマックス』シリーズ4作を手掛けてきたジョージ・ミラーが監督・脚本を務める。(2024年 アメリカ)
story:
世界の崩壊から45年。まだ幼かったフュリオサは、暴君ディメンタスが率いる巨大なバイカー集団に連れ去られ、故郷や家族、すべてを奪われてしまう。改造バイクで荒れ果てた地を駆け抜けるディメタンス将軍と、鉄壁の要塞を牛耳るイモータン・ジョーが土地の覇権をめぐって争う、狂気に満ちた世界と対峙することになったフェリオサ。彼女は復讐のため、そして故郷に帰る道を模索するため、人生を懸けて修羅の道を歩むことになる。
review:
他に劇場で観たい映画がないという消極的な理由で、みんながいそいそとIMAXシアターに足を運んでいる『マッドマックス』シリーズの最新作を観ることにした。が、実は一度もシリーズを観たことがない。トム・ハーディのファンのくせに、前作すら観ていない。なので、まずは前作『マッドマックス:怒りのデス・ロード』を観るところから始めなければいけない。前日譚なので予習しなくてもいい説も目にしたが、とりあえず観ておくことにした。
自宅でビール片手にトム・ハーディを愛でる。ほほうこれは観てなくても人生にそれほど影響ないなと思いつつ、荒唐無稽な、ケレン味あふれるド派手なアクションシーンが楽しい。『バーフバリ』にも通じるジャンプの見開き感。我々は悪の組織ですって名乗ってるエンブレムにニヤニヤする。なるほどこれが実写版「北斗の拳」か。ちなみに念のため言っておくと、「北斗の拳」のほうが『マッドマックス』の世界観に強い影響を受けている。
で、フュリオサの率直な感想を述べると、前作に比べ何となくどことなく物足りない。IMAXで観たにもかかわらずである。アニャ・テイラー=ジョイも目ヂカラすごいしアクション頑張ったと思うけど、シャーリーズ・セロンに比べると存在感や野生味が足りない。バディを組む警護隊長ジャックも、トム・ハーディに比べると圧倒的に色気が足りない(重要)。そして若干人間ドラマに寄りすぎて、アクションシーンが中途半端になっちゃった印象。
これは前作を観ていないほうが比較せずに済んで楽しめたのかも?と思いつつ、フュリオサに共感するという意味では前作を予習しておいてよかったけど、マッドマックスに人間ドラマ要る・・・?前作だって、それぞれの人物像どころか名前すらまともに把握できなかったし、マックスすら「元警官だ」って冒頭に本人が語っただけで何なら元輸血袋のイメージしかなかったけど、どうやらこういうことらしいって勝手に想像しながら観るのが楽しいんじゃないのかな。
要するに、ファンが求めているのは近未来のディストピアで繰り広げられるド派手な狂気のカーアクションであり、それ以外のことは瑣末なことなのである。知らんけど。そしてトム・ハーディのファンとしては「マッドマックス」なのにマックスは出てこないという誤算。いや前日譚だから当たり前なんだけども。前作もほぼフュリオサの物語だったので、マックスは添え物感があったけども。でも、せめてマックスとの出会いへの伏線とかあってもよくない!?←トム・ハーディ待望論
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