OPPシートの活用を経て思ったこと
二学期から、『新訂 一枚ポートフォリオ評価OPPA 』堀哲夫著 を参考にして、OPPシートを活用した学習をすすめた。
一年生ということもあり、書く能力がまだな子もいて、メタ認知が十分に育っているわけもないので、段階を踏んでの実施をした。
良かった点
①本当の意味での一人一人の学習の到達状況がわかる
どの教科でも、教師のねらいに留意しつつ、子供の言葉でまとめるのは当然。だが、子供の言葉でまとめていても、振り返りを設けていても、上位層〜中間層の言葉だったり、本当に本人が分かっているかが分からなかったりする。つまり、多くの場合、まとめは学習内容のまとめではあっても、誰かの学習のまとめに過ぎないと思う。それにより、一授業での知識理解の定着が曖昧で、授業を受ける価値が高まりにくい。また、振り返りは、学習過程の振り返りであることが多く、思考判断表現であり、知識理解の定着は見えにくい。
②授業改善につながる
当たり前だが、一人一人の学習到達度に合わせ、発問、板書等を振り返ることで、毎時間の授業改善を図れる。
悪かった点
①一年生には、抽象度が高く、言葉での表現が難しい
良くも悪くも、書くのは難しい。すごいなっていう子もいるが。書く力はつくだろうが、学習が好きになるのかという疑問が残る。一年生には、学習が好きでいてほしい。
②学習のまとめをうつしがち
読んだ時からこれは予想していた。それでもいいのかもしれないが、授業でまとめをすると、一番大切なことにまとめをそのまま書く子が出てくる。まとめが大切だと決めれるだけいいのか?
これらより、従来の自分の指導を振り返った時、単元の始まりと終わり、毎時間の授業の振り返りへの意識を変える必要があると感じた。
①単元の始まりと終わりには必ず単元を貫く概念的な問いを設定し、児童に書かせ、その比較をさせる。(メタ認知の向上)
今回、算数では、「どちらが長いか比べるとき、どうやって比べますか。絵で描いてもいいです。」とした。わからないからスタートしても、最後かけるようになっていて、振り返りでは成長を実感した記述が全員に見られた。このことから、単元の始まりと終わりに同じ問いを設定し、成長を実感させるのは大切だと考える。
②授業の振り返りの際、必ず『今日の授業で、一番大切だと思うこと』と『授業を通して思ったこと、はてな』の2点を書かせる。
いままでの振り返りでは、思ったことやはてなを中心としていた。だが、知識理解の定着を見るためには、今日一番大切なことを"きめる"ことが大切だと思う。
ということで、従来型ノート指導の授業とOPPシートの活用のハイブリッドを進めていきたい。