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『滋賀、京都・美術館めぐり~お出かけ日記』#5

6月3日(土)、滋賀と京都の美術館を巡ってきました。前日の大雨も上がって天気に恵まれ、心配していた蒸し暑さもさほどではありませんでした。
JRで守山駅へ。阪急からJRへの乗り換えで、少々手間取りました。大阪駅の切符売り場が分かりにくかったのです。そのため予定していた新快速に乗れず、一本次の電車が守山の二つ手前の草津止まりだったため、普通電車に乗り換えての到着です。でも今日は今までの歩きまくるお出かけではなく、暑さを考慮した余裕のある日程を組んでいたため、美術館行きのバスには十分間に合いました。
バスに乗る前に弁当を食べる予定でしたので、場所探しを兼ねて駅近くを散策。公園がよかったのですが、木陰のあるベンチはすでに先客がいて断念。勝部神社の境内をお借りしました。帰ってから調べたのですが、勝部神社は物部氏が大化五年(649年)に創建したという長い歴史があり、織田信長や豊臣秀次にも所縁のある神社でした。

弁当のおにぎり。右二つはりまの作、左三つがはると作です。
一つずつ交換して食べました。昆布はええですね。

駅前に戻って佐川美術館行きのバスに乗りました。終点まで約30分です。この方面のバスは本数が少ないので、もしバスで美術館に行かれるのでしたら、時刻表に合わせた日程を組まれることをお勧めします。また運賃に新500円硬貨が使えないのでご注意下さい。

佐川美術館。佐川急便の創立40年を記念して建てられた企業美術館です。
水の上に浮かんでいるような佇まいが美しいですね。

「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」を見てきました。山下清は好きな画家です。ドラマは興味がなく、見たこともないのですが、以前特集で見た彼の遺作「東海道五十三次」のあまりのすばらしさに魅了されて以来です。貼り絵が有名ですが、僕はペン画が好きです。繊細、写実的な表現が素敵だなと思うのです。この美術展では幼少期の作品から代表作「長岡の花火」などの貼り絵、水彩や油彩、ペン画など幅広いジャンル、年代の作品を見ることができます。残念ながら、これを書いている今はもう会期が終わっていますが、機会がありましたら、ぜひ一度ご覧になっていただきたい画家です。

私は今まであまり気に留めてなかった絵描きさんでしたが、展覧会で絵を見ると、凄かったです。ヨーロッパを描いた貼り絵の超絶な技法、ハイデルベルクの古城、スイスの町、ロンドンのタワーブリッジなど、とても素晴らしく、パリのエッフェル塔などの水彩画や、凱旋門などのペン画、どれもとても素敵だと思いました。有名な長岡の花火も、とても素晴らしかったです。油彩画では「群鶏」や「ぼけ」など、とても色彩が美しく、好きな作品です。山下清の作品は、どれも緻密でどこか温かくユーモラス、とても好きだと思いました。
※山下清展は6月11日に終了しています。
佐川美術館アクセス
JR東海道本線守山駅より近江鉄道バス佐川美術館行き。一番のりばです。
またはJR湖西線堅田駅より江若交通バス免許センター前行き。

私のお土産 ポストカードとクリアファイル

美術館を出て琵琶湖畔を北へ歩きました。ピエリ守山というショッピングモールを目指しました。その途中、琵琶湖大橋の袂にある史跡を訪ねたかったのですが、時間がなく断念しました。
お満灯籠という悲しい恋の物語を今に伝える灯籠です。湖東に住むお満という女性が湖西に住む恋人に逢うため、毎晩たらいの舟を漕いで琵琶湖を渡っていたのですが、99日目の夜、湖に投げ出され命を落としました。彼女を哀れに思い、霊を慰めるために村人が建てたのだそう。
たらい舟伝説は佐渡にもあり、こちらの方がストーリーがより具体的です。また百夜ももよ通い伝説は小野小町の元へ通い100日目に力尽き、命を落とした深草少将の話もありますね。

ピエリ守山では店を見て回るつもりでしたが、守山駅行きシャトルバスの発車直前に着いてしまい、結果的に無料バスのみを利用することになってしまい、なんだか申し訳なかったです。時間があれば、絵画ギャラリーや本屋、カフェを利用するつもりでしたが、残念です。

京都駅にやってきました。以前のお出かけ日記でもご紹介した美術館「えき」KYOTOを再訪しました。今回は『和田誠展』です。

左からリー・マーヴィン、ジョン・ウェイン、リチャード・ウィドマーク。
ここにもあったビートルズ!
パブロ・ピカソ
キャバレー
ピンクレディー

和田誠さんは、とてもたくさんのさまざまな絵を描かれていますが、どの絵をみても、和田誠さんらしい、かわいらしさと味があり、このひとの絵を嫌いな人は、いないのではないかと思いました。大量の和田誠さんの絵に囲まれながら、これは公式図録を買わねば、全部見るのムリ、と思い、図録を買って、後でゆっくりみようとする考え。でも、図録に無い絵が展示してあったりもしたので、やはり展覧会では、その場でよくみることが大事だと思いました。和田誠さんの絵は大好きです。

僕も全部見るの無理だと思いました。それほど大量、充実した作品展です。行かれる方は、ぜひ時間をかけてじっくりご覧下さいね。
特に似顔絵が好きだと思いました。その原点が学生時代の時間割にあるそうです。先生のイラストで教科を表現し、似顔絵の技術を培ったんですって。このエピソード、すごく好きです。
※和田誠展は6月18日までです。

私のお土産 ポストカードと文庫本

美術館を出た後長いエスカレーターで屋上の展望台へ。前回は悪天候で行けなかったのですが、今回は夜景と月を楽しんできました。竹が植えられてたり、とても雰囲気のいい場所ですが、その分人が多いです。寄り添うカップルの周りを子供が走ってたり、面白いですね。子供は空気なんて読まなくていいのです。

満月ではないですが、とてもきれい。
満ち足りる。それは幸せなことなのかもしれない。
でもそこへ行くのが怖い気がして、もう少しのところにいたいとも思うのです。

今回のお出かけはこれでおしまいです。最後までお付き合い下さってありがとうございます。また次回のお出かけ日記でお会いしましょう。
なおアクセスは僕達が出かけた日のものですので、お出かけの際はご確認下さい。

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