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SPF?PA?”スキンケアスペシャリスト”による「今さら聞けないUVケアの参考書」

そろそろ暖かいと感じる日が出始め、お天気がいいとお出かけもしたくなります。

そんな今から気になるのが「紫外線」。日焼けだけではなく、シミ・そばかす、肌のたるみ、黒ずみから、皮膚がんまで…。脅すわけではありませんが、UVケアは大切です。

今日は「スキンケアスペシャリスト」の私から、UVケアの基本知識から、ケアアイテムの読み取り方、自分自身にあったものを選ぶ基準まで、今さら聞けない基本から丁寧に解説します。

1,「SPF」とは?

SPF=「Sun Protection Factor(サンプロテクションファクター)」の略で、「日焼け止めの強さを表しているんでしょ?」という理解では、30点くらいです。

紫外線には「UV-B波」と「UV-A波」があります。

SPFは、この「UV-B波」に効果がある商品です。じゃあ、その「効果」とは何ぞや?ということなのですが…。

SPFに続く数字は、「シミ・ソバカス・皮膚ガンなどの要因とのなるUV-B波(紫外線B波)から肌を守る力」を表しています。

何も塗布していない肌と比較して、日焼けが始まるまでの時間を何倍にできるかという目安となります。

例えば、肌に何も塗らない場合、「肌はUV-B波にさらされると約20分で赤くなり」ます。なので、これを「1(基本数)」と考えます。

SPF10の効果は、「20分」×「SPF10」=200分。

つまり、「SPFの効果」とは、「続く数字×10分の間、肌が赤くなるまでの時間を伸ばすことができる」ということです。

数字が高ければその分長く炎症するまでの時間を伸ばすことができます。現在、日本ではSPF50+までのUVケアコスメがあります。

また、UV-B波は赤く炎症を起こし、ひどい場合はやけどと同じ程度の水疱ができます。UV-B波によるダメージは紫外線を受けてから8〜24時間でピークに達し、数日間炎症が続きます。

まとめ、SPFは「UV-B波から何分肌を守ってくれるかという指数」を表す

2,「PA」とは?

PA=Protection Grade of UVA(プロテクション・グレイド・オブ・UVA)」の略であり、こちらの後に続く「+」の記号は、皮膚を黒くさせるだけでなく、シワやたるみの原因ともなる紫外線A波(UV-A波)をどれくらい防止できるかを表します。

「+(効果がある)」〜「++++(極めて高い効果がある)」までの段階の表記があり、UV-A波を防止する効果の強さを示しています。

UV-A波は肌の真皮層まで深く長く届くため、真皮層の繊維質を変性させシワやたるみの原因になります。

また、UV-A波はガラスや衣服を透過するため、室内や長袖を着用していても対策が必要です。

【余談】

紫外線には、UV-A波、UV-B波のほかに、UV-C波というものもあります。これはオゾン層に吸収されるため地表にはほとんど届かず、UV対策にはあまり考慮されませんが、細胞を破壊する有害作用が強い紫外線のため、環境破壊によるオゾンホールなどの影響が心配されています。


3,日焼け止めには2つのタイプがある!それぞれのメリット・デメリット

実は肌に塗るタイプのUVケアアイテムには、2種類のタイプがあります。それが、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」です。それぞれについて、メリット・デメリットをまとめてみました。

<紫外線吸収剤とは>

紫外線吸収剤の日焼け止めは、肌の表面で紫外線を吸収することで肌の内部に紫外線が侵入することを防ぐ役割を果たします。日焼け止め効果が高い反面、浴びた紫外線は化学反応により赤外線や熱に変改することで外部へと逃がす、という反応が起こっており、肌への負担が大きいとされています。

  • 日焼け防止の効果が非常に高い

  • 白浮きしづらい

  • 肌への負担が大きい

<紫外線散乱剤>とは

紫外線散乱剤の日焼け止めは、紫外線を反射・散乱させることで肌の中に紫外線が侵入することを防ぐ役割を果たします。紫外線防止効果は紫外線吸収剤タイプのものには劣るものの、肌への負担が少ないというメリットがあります。

  • 紫外線吸収剤に比べて白浮きしやすい

  • 吸収剤よりも肌に負担が少ない

  • 敏感肌でも使用しやすい

一般的には、顔には低刺激の紫外線散乱剤のもの、体や真夏のレジャーには紫外線吸収剤のものを使用するとよいでしょう。ただし、体の皮膚にも刺激が強い場合もありますので、肌の様子を見ながら使用します。

4,結局どれがいいの?ケアアイテムの選び方

コスメと同様、基本的には価格に比例した成分が使われています。そのため、「高い製品=UVケア効果が高い製品」であることは間違いありません。

しかし、肌は脂性肌や乾燥肌、色白、敏感肌、トラブルを起こしやすい時期、また紫外線の過多によっても、自分に合うものを探さないと、効果だけで選んだらかえって”肌を傷めてしまうこと”も。

ここからは、自分に合うものはどうやって選ぶのかを、簡単にご紹介します。

SPF・PAは生活シーンによりますが、日常生活であれば3月〜10月頃までは比較的効果の高いもの(SPF30前後〜、PA++〜)を使用し、それ以外の時期はそれ以下でも十分です。

UVケアコスメの技術は日々進化し、高性能・低刺激のものが増えています。以前であれば、SPFやPAの効果が高いものほど肌に負担がかかっていましたが、現在ではそのようなことはあまりありません。

SPFの数字やPAの後に続く記号が多くなればそれだけ紫外線によるダメージは抑えられますが、夏場は特に汗や皮脂の影響でその効果は低下します。十分な効果を得るには、SPFの数字が高くても夏場は2〜3時間おきの塗り直しが必要であることを頭に入れておきましょう。

5,UVケアは「内側」からも!インナーケアを考えてターンオーバーを早めるアイテムとの併用が効果大

また、インナーケアとしてビタミンCの積極的な摂取が有効です。皮膚は食事や生活習慣、生活環境にもよりますが、約28日を周期としてターンオーバーをしていきます。

「自然治癒力」は体のあらゆる場所にありますが、皮膚については、特に食べた物で栄養をきちんと取らないと、ターンオーバーの周期は伸びていき、ダメージの修復に時間がかかってしまいます。また、年齢も関係してきます。

例えば、ビタミンCを含んだドリンクは沢山販売されていますが、体内に留めておける量が少ないため、一度にあの瓶1本を摂取すると、溢れた分は尿として排泄されるだけです。おしっこのためにお金を払うようなものです。

個人的には「ハイチオールC」(これがいいという意味ではありませんが)のような、ビタミンCのサプリメント・タブレットなどを、1日の間にこまめに摂取すると良いでしょう。

6、まとめ
ここまでUVケアアイテムをまとめてきましたが、私は自転車に乗るのが趣味で、元気だった頃は休日に40kmくらい自転車を漕いでいました。

年々、真夏の暑さは悪化していると言われていますが、「そうでもない」という人もいますよね?

私は在宅ワーカーになってから、特に引きこもり生活。ある日、往復2時間くらい自転車ででかけることになりました。夏の日差しを舐めていた私は、自転車なら大丈夫でしょと意気揚々と出かけましたが、これがとんでもない間違いでした。

行きの途中で、半そでから出ている手が「痛い」のです。もう、火であぶられている感じの痛さと暑さ。

私はあまりメイクをする方ではないし、アームカバーやら、紫外線を避けるためのお嬢様帽子とか、マダムの日傘とか何にもやってきませんでしたが、家に帰ったら真っ赤にただれて、ところどころ水ぶくれまでできています。

結局は皮膚科に行き、お薬をもらったらあっという間に治ったのですが、夜も寝られない、シャワーも痛い。酷い日々を過ごしました。

男性も女性も、まさにA波は4月から活発なので、徹底的にUVケアをしてくださいね。

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