見出し画像

2023/3/5 この宇宙で、僕だけの確定申告を

朝、早起きして『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を観に行った。

半年くらいずっと楽しみにしていた期待作だったのでワクワクしすぎて6:00くらいに目覚めちゃったな。

めちゃくちゃ良い映画だった。
どのくらい良い映画かというと、少なくとも今年の新作映画年間ベスト5くらいにはほぼ確実に入る勢いで良かった。別に今からネタバレ的な事は書かないとは思うけど、マジでなんの情報を入れたく無い人は、今すぐコレを閉じて明日の映画のチケット取って寝てください。

僕はよく、“他の自分“に思いを馳せる。
他の国に生まれた自分。東京に移住した自分。あの時美大を目指さなかった自分。勇気を出して言葉を伝えることが出来た自分。

毎日その大小は様々だけど、幾度となく“選択“をしている、のだと思う。最早自分ですら把握出来ていない数の選択に追われ、何が正解か何が失敗か分からないままもがいている。分からないことばかりだ。後悔も多いし、別の自分が見たら「何やってんだ!もっと正しい道もあっただろ!」と怒り出すかもしれない。

そんな中で僕は“良いヤツ”でありたいと思い、出来る限りそういう選択をしてきたのだと思う。というか、それくらいしか人生の灯台となるものがない。別にお金持ちになりたいわけでもないし、名声が欲しいわけでもない。少なくとも周りの人にとって良いヤツでありたい。その光だけを目指して歩んできた。

コレは別に自惚れているわけではなく、「ありたい」という意志の話なので、勿論失敗した事も幾度とあるし、実際自分が他の人にとって“良いヤツ“なのかどうかは僕の知る由ではないが……。

しかし、少なくともそうして選んできた人生だから、きっと今の自分が正解なのだろうと思う。というかコレ以外あり得ない。あり得るが、あり得ない。この人生が良い。この人生で出逢えた人が良い。そんな思いを優しく抱きしめるように肯定してくれる映画だったと思う。

メッセージはシンプルだが、語り口が巧妙(というか変すぎる!)な映画だったので観る人は選びそうだが、僕にはめちゃくちゃ刺さったな…。

この映画で感動出来た自分の人生を祝福したい。

勿論人生大変な事ばかりだ。今だって仕事の納期を気にしながら書いてるし、確定申告の期限も迫ってる。しかし、それも愛せる。愛していこう。そう思う事が出来た。この宇宙で、僕もあなたと確定申告がしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?