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2023/9/17 見つけてくださってありがとうございます。

・京都に帰る。2週間ぶりで、全然久々感は無い。此度も普通にJRを使い、3時間程度電車に乗って帰ってきた。

・帰る道中でここ数日ずっと読んでいた『近畿地方のある場所について』を読み切ってしまった。面白かった。面白かったが故に、読み切ってしまうのが寂しかった。以下少しネタバレ(というかエモバレ?)に触れるかもしれません。読む予定のある人はご注意を。

・電車が岐阜、滋賀を横断する形で走っているため、「“ある場所“ってここか…?」というリアリティを感じながら帰る事が出来て良かったな。滋賀県はかなり鬱屈とした雰囲気の場所が多く、実際に作中のモデルになった場所が近くにあるかは不明だが、“何か“があってもおかしくないな…と思えるような土地だ。

・怖い…、怖かったな。ちゃんと怖い本だった。特に、前半部分はゾワゾワと奥の見えない深淵に誘われているような不気味さがずっと漂っていて、その“分からなさ“そのものが怖くて良かった。構成としては断片的な小話が多く、その全てが妙に嫌な余韻を残す読み味で、読んでて楽しかったな。しかし、終盤の“ある真実“に集約していく過程はなんというか、ミステリー的には気持ち良いが、怖さからは遠ざかって行ったような印象を受けてしまったな。何も分からないまま終わっていた方が広がりがあって僕は好きだったかもしれない。それじゃ納得いかない人が大多数なのかもしれないけど。

・それにしても、「もうダメみたいです」系のオチを最近よく見るな。書き手も読み手もこの物語が始まった時点で詰んでいるというタイプのやつ。やっぱこの社会が“終わっている“という空気感を皆がなんとなく共有しているのかな、とか少し思った。

・作中で“電話がかかってくる“というシーンを読んだ後ぐらいに、実際に知らない電話が僕のもとにかかってきて本当に心臓が飛び出るかと思った。後から調べたらウォーターサーバーの営業の番号らしい。ふざけやがって…。

・そんなこんなで実家に着き、気付いたら夕方まで寝ていた。座って本読んでただけではあるが、身体はちゃんと疲れていたようだ。

・夕方からはフォロワーに誘っていただき、河原町の方へ繰り出す。お喋りしながらなんとなく祇園や八坂神社、三条辺りを散策し、『台湾食堂 微風台南 tears2』にて夕食をいただいた。

・この店は僕が京都にいた頃によく来ていた台湾料理店で、料理の美味しさは勿論、店構えや店内の装飾が可愛い。

・お喋りしながら少しお酒を飲み、色んな料理をつまんでいたら気付いたら閉店時間になってたな。本当に一瞬だった!!びっくり!!

・京都に帰る度に良い夜を体感してる気がします。明日もきっと、良い夜になる。おやすみなさい。

〈了〉

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