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僕と五百城さんの46日戦争③
15日目
ガラガラッ…
「はい、みんな席に着け〜」
教室に入ってきた担任が生徒たちに着席を促し、全員が着席したのを確認して口を開く。
「えー、少し前に五百城が入ったばかりだが、またしてもこのクラスに転校生が入ることになった」
一同(ザワザワ…)
「転校生多くない?」
「なんでまたこのクラス?」
「作者の都合でしょ」
教室が一気に騒がしくなる。
「静かに!…それじゃあ入って来てくれ」
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第3話
『それでは…男女でペアを作ってみましょうか』
教授のアナウンスの後、ザワつく講義室。
いつもなら退屈で仕方ない筈の心理学の授業。
心理テストの一環と称して教授から提示された突然の提案に色めき立つ生徒たち。
講義を受けているのは30人ほどで、ちょうど男女比は半々。
何人か話したことのある男子はいるものの、やはりこの空気は苦手だ。
こんな時に限って美空や彩はいない。
ましてやアイツも。
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第2話
___あの鮮烈な出会いから1週間。
"彼"はあからさまに私を避けている。
講義中は私の目に入らないように私より後ろの席に座り、グループ活動等の少人数になる時も、私と1番遠い所へ行ってしまう。
和:(...気を遣わせちゃってる...のかな...やっぱり...)
だとするなら悪いのは完全に私だ。唐突ではあったが、彼は別に悪いことをした訳ではない。
___私が受け止められなかっただけ。
和
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第1話
突如として現れた暗雲を切り裂く稲光。
しかしそれは私にとっては
__眩しくて疎ましいものでしかなかった。
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第1話
"ドンテン"
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時が止まったかと思うほどの静寂__
それほど今の状況は異質なものだった。
和:(...聞き間違いじゃないよね?)
『一目惚れしました、付き合ってください』
確かにそう聞こえた。
驚きのあまり
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』
『止まない雨はない』
『陽はまた昇る』
どちらも『辛いことはいつまでも続かない』と言うような比喩だ。
__しかし。
雨を降らせているのが自分自身だったら?
夜明けが来るのを望まない自分がいたとするなら?
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オタメシカノジョ
~seasonⅡ~
『和ぐ空の向こうに』
Prologue
"イナヅマ"
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仮に自分を"少女漫画のヒロ
"オタメシカノジョ" ~Afterword~
__久しぶりの長い階段を昇りながら思う。
どんな気持ちだったのかな、と。
階段の先、重い鉄の扉の向こうには彼女が待っている筈だ。
扉に掛かる私の手は、緊張で震えている。
勇気を出さなければ。
"あの時"の彼女の様に___
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"オタメシカノジョ"
~Afterword~
"トモダチ"
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薄暗い階段を昇りきり、重い扉を開けると真
"オタメシカノジョ"最終話 後編
___彼の幸せが私の幸せ。
___例えどんな結末でも。
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最終話 後編
"ホンモノ"
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『本当の彼女になって欲しい』
聞きたかった言葉のはずだった。
でも私の口から真っ先に出た言葉は___
美空:...へっ...?えっ...?でっでも...ナギちゃんは...?
____疑問だった。
もちろん嬉しかった。驚いて変な声が出るくらい
"オタメシカノジョ"最終話 前編
____全くもってこの世界は不公平だ。
人を好きになる権利すら与えられない。
......否。
___自ら放棄したんだ。私は。
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最終話 前編
"シンソウ"
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彩:...なるほどねぇ..."オタメシカノジョ"かぁ...面白いね。
怒声に押されて屋上を出ていった彼女が落とした紙切れを拾い眺め、友人は苦笑した。
美空:..
"オタメシカノジョ"第4話
階段をやや乱暴に駆け上がる。大学内のエレベーターは当然屋上まで行くはずもなく、私は長い階段を登らざるを得なくなっていた。
___全く...何でいつもこんな苦労してまで彼は屋上にいたのだろう。気が知れない。
しかし今はそんなことはどうでもいい。
決着をつけなければ。
_____彼女と。
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第4話
"タイケツ"
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屋上に出る扉を
"オタメシカノジョ"第3話
___灯台の下はいつだって暗い。自らが放つ眩しい程の光が消えた時...ようやく周りが見えるようになる。
______しかし。
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第3話
"ホンシン"
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美空:あっ!これ◯◯に似合いそう!あぁっ!あれもカワイイー♡ねぇ?全部試着してみよ?
◯◯:ちょ...ちょっと待って...1個ずつ...
いつもより数段テンションの高い美
"オタメシカノジョ" 第2話
___この世は決して平等じゃない。
...だが不幸だけは、誰にでも平等にやってくる__
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第2話
"ウラギリ"
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美空:...それでね、昨日本当に面白くって__
◯◯:うん...うん...
こちらを見ながら終始笑顔で話す美空。
あれから2週間。今日も僕らは屋上で"恋人同士の逢瀬"に勤しんでいた。
今日も美空は心から楽しそうで