【箱根駅伝予選会2024】筑波大の選手を筑波大生向けに紹介する①

筑波大OBにして駅伝オタクの私が、箱根駅伝予選会の筑波大選手を紹介する。

なお今回は「駅伝をよく知らない筑波大生・OB」を読者に想定した記事とする。駅伝用語は詳しく解説するが、筑波大内輪ネタは適当に出す。
また記事中に出てくる選手情報や記録は古い可能性がある。
なるべくソースのある情報を載せているが、私自身はそれほど競技に詳しくないため、「オタクが妄言を吐いているなー」くらいのスタンスで読んでほしい。


箱根駅伝予選会とは

箱根駅伝には予選会が存在する。
正月の箱根駅伝に出場できるのは、予選会を通過した10校(+ シード10校)のみである。
予選会に参加するのは毎年40校超。何気なくテレビで見る箱根駅伝だが、4倍以上の高倍率を勝ち抜いた選ばれし学校の戦いなのだ。
倍率が高いため少しでもミスをすると上位校でも予選落ちすることがあり、駅伝ファンとしてはかなり注目度の高いイベントだ。

筑波大学は毎年予選会に出走しており、2019年には本戦出場を勝ち取っている。それ以降の本戦出場はないものの上位をキープしており、通過校予想では毎年名前の上がる中堅校である。

古川幸司 選手 (4年・体育専門学群)

学類:体育専門学群
学年:4年 (21生)
出身校:名東高校 (愛知県)
自己ベスト:
 1500m 3分58秒13
 5000m 14分17秒14
 10000m 29分29秒89
 ハーフ 65分31秒
主な成績:
 2023 箱根駅伝予選会 65’31 個人266位
 3000m 筑波大記録保持者

http://tsukuba-hakone.win/member/  ほか

今年度の駅伝部主将。
彼の持ち味は「ド根性」。

浪人生時代に愛知から東京の大会に出場、自己ベストを更新したらしい。
長距離は練習しないと顕著に力が落ちるスポーツなので、浪人中に自己ベスト更新するなんて人はなかなかいない。
古川選手は朝から夕方まで予備校で勉強し、夜は走る生活をしていたらしい。超人だ……。

↓最強浪人生・古川選手の受験生活を綴った記事

高校までは中距離の800mを専門としていたが、箱根駅伝を志し長距離に専門を変えた。
陸上経験者によると中距離と長距離はだいぶ違う競技であり、簡単に切り替えられるものではないらしい。ここまで来るのに相当な努力をしてきたことが伺える。

ちなみに、好きな「おふくろの味」は味噌汁。

古川選手の人望が伺える対談記事↓


金子佑太朗 選手 (4年・工学システム学類)

学類:工学システム学類
学年:4年 (21生)
出身校:横浜翠嵐高校 (神奈川県)
自己ベスト:
 1500m 3分51秒28
 5000m 13分45秒43
 10000m 28分29秒16
 ハーフ 64分44秒
主な成績:
 2023 箱根駅伝予選会 64’44 個人193位
 2024 関東インカレ 10000m 12位
 2024 日本インカレ 10000m 11位
 5000m, 10000m 筑波大記録保持者

http://tsukuba-hakone.win/member/  ほか

駅伝副主将にして、2種目の筑波大記録を持つ最強のエース。

金子選手の力は筑波大学内でも突出しており、箱根常連の強豪校の選手にも負けないレベルである。
実際に今年の関東インカレ10000mでは12位を獲得している。
※長距離は関東の大学に選手が集まるため、関東インカレは全国レベルの試合である。出るだけでも難しく、12位はかなりすごい。

そんな彼は中学で全国大会に出場した才能溢れる選手だが、
高校は陸上の強豪ではなく、神奈川No.1進学校の横浜翠嵐を卒業している。
こういう「走るのも速いし頭もありえん良いんだよなー」みたいな人がちらほら現れるのが筑波大の面白さでもある。

ちなみに金子選手は遠藤理子推しの櫻坂46ファンである。
目指せ、Buddies最速の男。


塚田萌成 選手 (5年・医学類)

学類:医学類
学年:5年 (20生)
出身校:逗子開成高校 (神奈川県)
自己ベスト:
 1500m 4分06秒57
 5000m 14分38秒92
 10000m 30分14秒18
 ハーフ 63分36秒
主な成績:
 2023 箱根駅伝予選会 63’36 個人68位

http://tsukuba-hakone.win/member/  ほか

筑波大の一番面白いところが、医学部ランナーの存在だ。
2020年の箱根駅伝を走った川瀬宙夢選手もめちゃくちゃ話題になったが、塚田選手もこの系譜を継ぐ文武両道の選手だ。
現在5年生の彼は臨床実習をしながら走っているらしい。

塚田選手は長い距離ほど強いのが特徴で、ハーフマラソンだと全選手で最も速いタイムを持つ。
ハーフマラソン形式で競う予選会では彼の活躍が不可欠となる。

また学生連合チーム選出の最有力候補でもあるため、個人成績にも注目。
※箱根駅伝では、本戦出場を逃した学校から1名ずつを選出した学生連合チームが組まれる。予選会ハーフマラソンの個人成績で選ばれるため、筑波が本戦出場できなかった場合は塚田選手が学生連合チームに入る可能性が高い。

ちなみに、地元・湘南の自慢は「しらす」。美味しいよね。

↓将来はスポーツドクターを目指す塚田選手の記事


𠮷田海渡 選手 (4年・体育専門学群)

学類:体育専門学群
学年:4年 (21生)
出身校:一関第一高校 (岩手県)
自己ベスト:
 1500m 3分46秒69
 5000m 14分14秒06
 10000m 29分48秒01
 ハーフ 64分39秒
主な成績:
 2021 U20日本陸上競技選手権大会 1500m 6位
 2021 関東インカレ 1500m 6位
 2022 箱根駅伝予選会 66’32 個人235位
 2023 関東インカレ 1500m 8位
 2024 関東インカレ 1500m 8位

http://tsukuba-hakone.win/member/  ほか

筑波随一のスピードスター。
彼の専門は長距離の中では短い1500m。1年生の頃からU20日本選手権や関東インカレといったガチガチのハイレベル大会で活躍している。
※こういう大会は資格記録が必要で、出るだけでも相当難しい。

「走れば走るほど強くなる」みたいな根性の側面がある長距離だが、1500mはそれだけでは足りない。トップスピードの速さや駆け引きのセンスなど、他の要素もかなり重要である。
キレキレのスパートにクレバーなレース運び、走りではとにかく切れ味の鋭い𠮷田選手だが、性格はおおらからしい。いいね。

最終学年でハーフマラソンに照準を据えた彼の活躍に期待がかかる。

ちなみに𠮷田選手は、部員が選ぶイケメンランキング1位である。

大津勇人 選手 (3年・体育専門学群)

学類:体育専門学群
学年:3年 (22生)
出身校:水城高校 (茨城県)
自己ベスト:
 1500m 3分56秒48
 5000m 14分32秒94
 10000m 30分54秒15
 ハーフ 67分16秒
主な成績:
 2018 ジュニアオリンピック 3000m 6位
 2019 茨城国体 少年B 3000m 7位
 2021 全国高校駅伝 7区 出場

http://tsukuba-hakone.win/member/  ほか

中学から活躍し続ける、才能あふれるランナー。
中学ではジュニアオリンピックや国体で入賞。また進学校出身が多い筑波大では珍しい陸上強豪校の出身(しかも主将!)であり、全国高校駅伝も走っている。
経歴は筑波大史上最高レベルである。

そんな大津選手だが暇さえあれば昼寝をするという大の昼寝好きだったり、また料理が得意な一面もあるらしい。ちょっと意外。

大学では喘息や貧血で思うように走れない期間も多かったが、今年満を持して予選会初出場となる。
ラストスパートの強さが持ち味の大津選手、ゴールの瞬間に着目したい。

ちなみにGLIM SPANKYというロックユニット推しらしい。


小山洋生 選手 (3年・体育専門学群)

学類:体育専門学群
学年:3年 (22生)
出身校:所沢北高校 (埼玉県)
自己ベスト:
 1500m 3分52秒07
 5000m 14分22秒29
 10000m 29分13秒87
 ハーフ 64分12秒
主な成績:
 2022 箱根駅伝予選会 出場
 2023 箱根駅伝予選会 64’12 個人137位
 2024 関東インカレ ハーフマラソン 出場
 2024 日本インカレ 10000m 出場

http://tsukuba-hakone.win/member/  ほか

こちらも体専3年の選手。
伸び悩んだ選手が多い3年生の中で最初に頭角を表し、1年時から予選会メンバーに選ばれている。そこからも主要大会に出続け学年を引っ張る主力である。

小山選手について調べると面白エピソードが山程出てきてまとめるのに困った。いくつかピックアップして紹介しよう。

  • 写真を撮るとき目を瞑ってしまうらしい。たしかに彼が目をかっ開いている写真は見たことがない。

  • 省エネでLINEを送っても返ってこない。家族は既読機能で彼の生存確認をしているが、時にはよくわからない独特なスタンプが送られることもあるらしい。

  • 筑波にはもう1人小山選手がいる。2人は兄弟だが、2年の小山陽生選手が兄、3年の小山洋生選手が弟である。またさらに下の弟がいるという噂もある。結局何人兄弟なんだろうか。

ちなみに、好きなおふくろの味は「麻婆豆腐」。


鈴木将矢 選手 (3年・医学類)

学類:医学類
学年:3年 (22生)
出身校:岡崎高校 (愛知県)
自己ベスト:
 1500m 3分54秒70
 5000m 14分22秒97
 10000m 29分54秒70
 ハーフ 65分36秒
主な成績:

http://tsukuba-hakone.win/member/  ほか

鈴木選手は今年急成長した選手であり、主要大会での戦績はまだない。
ファンから見ても未知数の選手で期待がかかる。

彼も塚田選手と同じ医学部ランナーであり、しかも医学類は現役合格らしい。とんでもなく頭が切れるが、部内では不思議ちゃんなんだとか。

そんな鈴木選手が筑波大に来たきっかけは、あの箱根医学部ランナー・川瀬宙夢選手だ。
高校時代に川瀬選手の存在を知り、「箱根も医者も目指せる大学があるんだ!」と運命を感じたという。

医学類の選手は平日の練習も途中参加、夏合宿には行けない、など多忙で難しい競技生活を送っているが、その中で成長する鈴木選手に目が離せない。

ちなみに憧れの川瀬選手は整形外科医になったが、鈴木選手はポケモンセンターでポケモンの治療を目指している。

↓鈴木選手のルーツを綴った記事



あと7名の紹介は後編に続く。

情報ソース



いいなと思ったら応援しよう!