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みんなでめざそう! かんぺきちょうじん

動物は、ちょっとアホなくらいが可愛いよね

私の大好きな88人組仲良し実況集団「西美濃八十八人衆」のがみ氏が、新作「クロックタワー」の中でこう発言した。
ちなみにこの西美濃八十八人衆の創設者・稲葉百万鉄氏は以前までふひきーと名乗っており、今はなき「ボルゾイ企画」の代表者でもあった。

なにそれ? と思う人もいるかもしれないが、かの有名な「何も知らない友人に青鬼させてみたの人だよ」と説明すれば、わかる人も多いのではないか。



なぜ人はあまりに人に近すぎるロボットなどを見ると恐怖を抱くのだろうか。
単純に「理解不能っぽいもの」を自己防衛本能から嫌うということで片付けられそうな問題でもあるが、ひとつ考えたことがある。

ついこの間、人は、完璧を目指す一方で完璧な人を嫌う矛盾した生き物であると、とある国語の問題文で読んだ。
具体例として、アメリカ大統領選挙での候補者の振る舞いが有権者に与えた心理的作用が挙げられていた。
とても優秀な候補者だったけれど、他の候補者を理論で追い詰め、冷徹な態度をとったところ、大いに支持率を落としたとか。
完璧すぎたがゆえの末路とでも言おうか。
(ちなみにこれは小学6年生の国語の問題である。ちょっと難しすぎん?)

すべてを完璧にこなせる方がいいと思いがちで、みんなそこを目指すのに、何だかんだでちょっと抜けてる人の方が好かれたりする。これは人間心理である。

少し下に見て、安心したいのだ。

あの人完璧すぎて近寄り難いよね、とか言うけれど、この理論からいけば、近寄りたくないの間違いでは無いのかと思う。あんたと一緒にいると相対的に私の評価が落ちるから近くに来ないで。



圧倒的格上の虚像を見つめている人々は別にして、人はヒトこそ一番上、とどこか信じている… と、個人的に思う(予防線)。
だから、ヒト以外の動物にはちょっとアホでいて欲しいし、ロボットには、人のレベルに達して欲しくない。
並ばれたくない。上回ってもらいたくない。自分たちの方が、常に上位に立っていたい…。

AIやリアルすぎるロボットなどに人がなぜ恐怖を抱くかという問題に対する「一般的に正しいとされている答え」にはあまり興味はない。おそらく出てると思うけどわざわざ調べない。きっと、ふとまた思い出して、考えたい時にひたすら考え続けるだろう。
人に近いというだけで友好的に接してしまいそこで恋に落ちたらマズいからとかの理由もありそうだな〜 とか考えたらもうとまらん。妄想の世界。こんな小説ありそう。てか見つけたら読む。

(初音ミクの消失のノベライズって確か機械の初音ミクと人間の男の子との恋っぽい感じの描写があったと思うけど、そこは別にタブー視されてなかったなとなんとなく思い出した。まああの本の趣旨はそこにないもんな)

となると、本当は完璧だけど、完璧なように見せないために計算して抜けてる所を適宜演じている人こそ最強ということになる。というわけでみんなも完璧超人を目指してみよう。案外身近にいるかもしれんよ、隠れ完璧超人。

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