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さらぬわかれ

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村の1本の咲かない桜の木。 その木には、曰くがあり…。 8歳のまま成長を止め意識のない姉とその妹の話。 GREEのコミュニティで発表していた小説(2009/1/17~)の完全…
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#最終回

さらぬわかれ 110

「恒孝さんは、まめに帰ってくるようになったよね」
恒孝は、以前栄子に言った通り、毎週末東京から妻子に会いに帰るようになっていた。

「ちょっとうざったいけどな。まあ、母さんも嬉しそうにしてるから、我慢するよ。」
こんなぶっきら棒な言い方だが、恒太は父親が帰ってくるのが本当は嬉しいのである。

「栄子の両親も、家に帰るのが早くなったんだよな?」

「うん。桂お姉ちゃんの治療費を稼がなくても良くなった

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