#最終回
紫陽花の季節、君はいない 88
「気をつけて行ってきて下さいね、夏越殿!」
「くれぐれも、失礼のないようにな。
人間にもそれ以外にも。」
御葉様と涼見姐さんに見送られる形で、俺は八幡宮を後にした。
鳥居の外に出ると、急激に蒸し暑くなった。
厚めの雲の切れ目から、光が射し込んでいる。
俺は一旦自宅に戻り、夏越の祓で拝受したリース型の茅の輪守を玄関の壁に吊るした。
まるで彼女を探し出す決意表明のようだと思った。
行動を始めるな
「気をつけて行ってきて下さいね、夏越殿!」
「くれぐれも、失礼のないようにな。
人間にもそれ以外にも。」
御葉様と涼見姐さんに見送られる形で、俺は八幡宮を後にした。
鳥居の外に出ると、急激に蒸し暑くなった。
厚めの雲の切れ目から、光が射し込んでいる。
俺は一旦自宅に戻り、夏越の祓で拝受したリース型の茅の輪守を玄関の壁に吊るした。
まるで彼女を探し出す決意表明のようだと思った。
行動を始めるな