見出し画像

044.スプーン1杯の認知症

かかりつけ薬局を変えた

先日、母が、通院先の脳神経外科クリニックを診察して、門前薬局に居るという知らせを聞いて、会いに行った。
電話を受けていったので、電話から15分程度経過していたと思う。到着して、父を話をしていたが、まだ出てこない。15分程度して、薬局に入ったが、そこから20分は待った。すると、店の奥から白衣を着た女性が出てきて、
「処方箋をあずかりましょうか?」
と声を掛けてきた。母は、意味がわからないで困っていた。本人は提出していると思っていたのです。母と一緒に、カバンの中を探すと領収証と一緒に畳んであった。
1時間、母は待っていたのです。数人客が入れ替わり立ち代わりしていた1時間程度、「今頃?忙しいのはわかるけど、もっと早く声を掛けるとかできませんか?後ほど来ます!」とイラっとして私は処方箋を預けて母を連れて店を出た。母は、私が怒っていることに関してまったく罪を感じていないのは、幸いだった。
「薬局を変えよう。私の友人が勤めている店にしよう。そうしたら、何かの時にも相談できるから、そうしない?」と両親に話すと、快諾だった。
1か月後の診察の日、私はうっかり忘れていたが、母から電話があって、急いで病院に行った。

聞きたいような聞きたくないような

母は診察室前のベンチに腰かけていた。私を見つけると手招きをして静かに呼んだ。隣に座ると、「今から診察だから一緒にはいるやろ?」というので、少し驚いた。(´ー`*)ウンウン。
父が小声で「今朝、くそジラやった(駄々をこねた)行かんっちゃ引っ張ったこっぱったって(行かない!って言って、あ~だこ~だと言ってた)どね~かして連れて来た・・・・」少々お疲れの父でした。
診察室に呼ばれると、母は、娘が心配してきてくれてるのよ!と言わんばかりの自慢げな顔。先生に娘が来てくれて~」とにっこりすると、先生も「それはちょうどよかった!」と言われ。年に1度の検査をした父の結果から話始めた。年齢的なこと以外は全く問題なく、認知のテストも満点で問題ありません。という結果。
さて、母は、今朝のご機嫌斜めの結果でしょうか、これまでで最低の点数でした。父が感情の起伏が激しくて・・・と言うと「まぁ浮き沈みはあるでしょうね」ということで、父は、理解してもらったことで少し安堵の表情。
気候のせいもあるだろうから・・・ということでしたが薬が変わり1週間ごとに5mg増えていくことになりましたが、これが後ほど母の機嫌が大爆発。
父は中卒で文字は書けない!読めない!と言っていたが、40年以上前に父の職場に外国産の作業車が導入されたとき、英語の取説を読み?その社業車を使っていた。恐るべし!
母は、父に、どうしても負けたくないため、テストの点が悪いことは母にとっては致命傷で立ち直れないような事でした。しかし、しばらくしたら、都合悪いため?忘れていた。認知症は、生きやすさの為に発症するのだろうか?と思うことは多々ある。
ファミレスで、薬の量が1ヶ月の間に3回増えることは、母は理解しているという前提で、父にも説明していたら、
「私の薬をなんで他に人に説明しないといけないんかね!誰の世話にもなってない!」と大きな声で叫んだ。
「袋がたくさんあるから、一応話しただけじゃん」と言っても聞かず、薬袋を取り上げて自分のカバンに押し込み、
「は~死にたい!爺ちゃんみたいに、薬飲まない方が元気で長生きできる!ほっといて!」
と、ううう~!と小さく唸ってテーブルに突っ伏した。
父と私は、半笑いで目を合わせた。

メニューの決め方も、何も食べたくない!食欲なんかない!と決めることが出来なかった。当然、パニック状態で頭が整理できないことが原因というもの手に取るように分かったので、大好きな団子汁を薦めた。

食事は、ちゃんと食べて、機嫌も戻り、私は薬局に個別包装?してもらうようにお願いに行き、昼過ぎに母のところに持って行った。

行ってしばらくすると機嫌が良くなる。家に上がると、蒸し暑い中寝ていたらしく気分が悪いと言う。そりゃそうだ!とクーラーを半ば強制的につけた。
薬を見たら、漢方は3か月近く残っているではないか!!!!
そんなこんなで、5時前に母が、お腹空いたと言い出した。うどんが食べたい!と言い出し。一緒に行こう!と・・・
1日仕事になってしまった。
両親と近くのうどん屋さんに行った。
辛い辛いが始まり、湯で薄めながら、ようやっと食べ外に出たら、買い物して帰ろう!と言い出した。仕方ないので、帰り道のスーパーに寄って、ゴチャゴチャと買い物した。30分近く歩き回り、レジに行ったら、母は払いたくないと言って、レジから離れて冷ややかに笑っていた。
私は、このやり取りが嫌い。だが。夫婦のイベントなので、遠くから放置。

父は、自分の大好きな焼き芋をたくさんの中から選ぶことから楽しんでしんでいる。値段高いね~っと言ったら、1つだけ選んで、買った。私に食べさせるため。父が感謝するときは、いつも焼き芋。

半分食べて、残りは、冷凍しておいた。身勝手な父も、年を取ってきたらら、丸くなった。いや、甘くなったのだろうか。
両親が健在であることは、有難い。

お礼は、お芋

二人が仲良く長生きしてくれたらいいのにね

スプーン1杯の認知症は、人生において薬なのかもしれない。
苦い苦い。