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工業立国を抜け出すと内需国になる。サービスは輸出しにくい。

 日本はかつて工業国であり貿易主体の経済でした。今は違います。
 昭和の人は思い込みで、今も自動車や電機こそが日本の基幹産業だと考えているようですが、間違いです。
 先進国のGDPの7割はサービス業です。だからサンヨー、東芝、シャープは潰れるべくして潰れたのです。

 つまり日本は内需国です。
 貿易立国は工業国じゃないと無理なのです。工業製品は輸出しやすい。しかしサービス業は基本的に内需です。接客サービスを輸出できるケースは少ない。
 テレワーク的なものもあるでしょうが、日本人は原則的に日本語を話す。これは物凄く不利な条件です。欧米人を顧客にできない。(注1)

 世界経済の主流がサービス業に移るに従って、日本のGDPが下がった理由の一つがこれでしょう。 

日本語ネイティブはグローバルなサービス産業では負ける運命にあります。

注1:例えばAmazonのカスタマーサポートセンターは、インドやフィリピン辺りにもあるみたいです。そして世界中を相手にする。英語話者が多数いるから可能なのです。
 また、その体制なのでAmazonのサポートは24時間稼働しています。これ、日本人でも深夜にサポートを受けられるので非常に便利。実は日本語話者も大勢いるのです。特にチャットの場合は、自動翻訳も駆使しているようです。チャットだと、日本名ではない人が出てくる事がよくあります。

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 ここから下は、とりとめのない雑文です^^;

 同じ理由で中国も国際経済では圧倒的に不利です。
 グローバルなサービス産業主体の経済では、英語ネイティブが圧倒的に有利だ。

 英語を話せない国民は、工業製品を輸出して稼ぐビジネスモデルしか残されていない。そして現代では工業は儲からない。経済大国にはなりません。
 じゃあ、内需に頼るかというと、これは自国の需要が大きくなければ必然的に経済小国になる。巨大な人口を抱える国しか該当しない。つまりインドと中国です。

 なお内需国家は国際的な軍事バランスを危うくする。互いに経済的に依存している国は戦争をしないのです。しかし内需国は違う。

 ということは国家は工業国として二流に甘んじるか、内需国として好戦的になるかだ。しかし「うちは二流でいいや」と考える国家はないでしょう。
 長期的には世界は不安定になる一方のようです。

 ロシアや中国の最近の動きは、その現れかもしれません。

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