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ヤマノススメの聖地、飯能のススメ
私が好きな山のもう一つが、
毎年登る「棒の嶺」という山。
何が好きって、埼玉の飯能側から登ると、白谷沢という沢を登るコースがあるから。
小さな沢だが、滝が3つあり、夏でも涼しいコースだ。
今日は、この白谷沢を歩いて来た。
山頂は目指さず、沢歩きだけ楽しんで来た。
飯能駅からは、バスに乗りさわらびの湯バス停で降り、登山口を目指す。
今日は、バスの乗り継ぎが悪く、待ち時間が1時間もあったので、
バス通りを歩く事にした。
飯能駅近くの古い商店街が、昔懐かしい街並みで、楽しい。
お惣菜のお店で、おやつの揚げまんじゅうを買った。
古いが雰囲気のあるうなぎ屋さん。
お寿司屋さんや蕎麦屋さん、着物屋さんや雑貨店。
それに混じって、最近出来たのであろうおしゃれなカフェ。
閉店してシャッターが閉まっている所もあるが、なんか楽しい。
10分も歩くと飯能河原だ。
ここは、名栗川の河原で川幅は広く、浅瀬で、夏は川遊びをする人で賑わう。
バスを待つ間、河原に降りてみる。
今日も、小さな子供を連れた家族で、そこそこ賑わっていた。
ここから、河原はずっーと続く。
ここでバスに乗り、棒の嶺の登山口に向かう。
さわらびの湯に向かう途中にも、キャンプ地がいくつもある。
バスで45分、さわらびの湯だ。
ここには、「ノーラ名栗」という北欧風アウトドア施設が新たに出来、
サウナやグランピングなどが体験できるらしい。
「さわらびの湯」は、日帰り入浴施設で、登山帰りに毎回利用している。
山を眺めながらの露天風呂が気持ちいいのだ。
いよいよ、白谷沢へ。
さわらびの湯から、登山口を目指して上へと歩いていくと、名栗湖がある。大きなダム湖だ。今年は水が少ない。
名栗湖をぐるりと半周する様に歩いていくと、登山口につく。
「道迷い多発、4時には真っ暗」と書かれた看板がある。時計は2時半。
濡れた登山道を登り始めると、
下山する人と、すれ違う。
(この時間から登るんですか?)
という顔つきに、
(はい、山頂までは行きません)
と、心の中で呟く
登山道は、しばらくは
沢を左の下のほうに見ながら、山の斜面を歩いていく。
左側は、切れ落ちていて、すれ違うのが、ドキドキする。
近頃の台風の影響と、人の往来が激しいせいで、登山道は少し荒れている。
大きな岩や木の根をまたいで歩くうちに、沢がすぐ横に迫ってくる。
最初の滝「藤縣の滝」の上部だ。
ここからが、私の好きな沢登りが始まる。
と言っても川に浸かるほどではない。
何度も、ちょろちょろと流れる沢を渡りながら歩くのが楽しい。
そして、涼しい。時に手を水につけながら、汗を洗い流しながら、登っていくと、
「ゴルジェ帯」という、両脇に岩壁が迫った廊下の様な所が出てくる。
冷たい岩を伝いながら、足を乗せる岩を選びながら、慎重に登る。冷蔵庫の扉を開けた様に、冷たい風が流れていく。
正面には、岩の壁、石の階段には鎖がつけられて、そこを登り切ると、細く長く滑らかに流れる「白孔雀の滝」だ。
今日はここが、私の山頂。
コーヒータイムにした。
涼しい。
ホットコーヒーがちょうどいい。
夏の低山は、暑くて大変だが、ここはひんやりしている。
毎年登っているが、その年、その季節によって、山は表情が変わる。
特に、沢は流れの筋を変えたりする。
水の量が変わると、歩く場所も変わる。
コーヒーを飲みながら、もう誰も登山道を通らなくなった静かな山で、風を感じ、沢の流れを楽しみ、何度もため息をついた。
(はぁー気持ちい〜い。)
下山は、
飯能駅前の、アラビアンなお店へ。このお店、以前から気になっていたところ。
クラフトビールと、ビーガンのカレーを食べて来た。
登山の楽しみは、
山だけではない。お風呂とこの地元のお料理。
その土地、その土地のクラフトビールも、楽しみの一つ。
飯能、漫画「ヤマノススメ」の聖地。
天覧山、棒の嶺などの山あり、
水遊びが楽しい飯能河原、
ムーミンのテーマパーク「メッツア」、
これからの変化が、ますます楽しみな町でした。
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