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22 初めてのホストクラブ

キタのホストクラブ《V》店
*本当の名前はあえて伏せさせてほしい
龍星と待ち合わせ
龍星「ごめん!ソープ行ってる女の子がおかしくなっちゃって!」
ワタシ「いーよ。大変だね〜」
龍星「さくらって読んでいい?漢字何?」
ワタシ「櫻。難しい方の櫻。じゃあ私も龍星って呼んでいい?」
龍星は いいよっ!って言いながら笑みを浮かべる
ワタシ……龍星は多分モテるんだろうなぁ。
女の子用の電話ひっきりなしだったし……

さあ《V》店へ!

入った瞬間びっくり
店内の煌びやかさ
奥にはシャンパンタワーが置いてある
ホスト達は大きな声で「いらっしゃいませー!」
と言う
ホスト「失礼致します。龍星さんお久しぶりですね!」
龍星「久しぶり〜 伊織は?」
ホスト「申し訳ございません。オーナーは多分後1時間位で来られるかと……」
龍星「また遅刻か……」
ホストに連れられテーブルに座る
ワタシはキョロキョロしていた
クラブ風の女性も居れば
ギャルギャルしている女の子達も居る
ホスト「申し遅れました。ワタクシ内勤のカガワと申します」
ワタシ「内勤さん?ホストさんじゃなくて?
女の子接客しないって事?」
カガワはそうですね〜と言い、飲み物を聞いてくる
龍星「櫻、何飲む?」
ワタシ「焼酎水割り」
龍星が笑う「なんだよ笑もっと可愛い感じのカクテル系いくんかと思った笑」
ワタシ「人に合わせるよ?女の子達だったらカクテルいくし……でも今日はプライベートだし」
龍星「そっか。じゃあ俺ビール」

……と話している間にガヤガヤしだした
「お疲れ様です!」
「おはようございます!」

「おっはよっ」
何と説明したらいいんだろう
周りの空気が変わった
高そうなスーツを身にまとった
目はブルー 髪はシルバーでセットされている
後ろには社長さん達らしきお客様を連れてきた

龍星「あれが伊織(いおり)だよ」

ワタシは目が離せなかった
横を通っていく時一瞬目があった
伊織さんはウィンクをした
龍星「あいつ〜俺には?話しかけてこないくせに」
と、言いながらビールを一気で飲む
ワタシも焼酎を一気で飲んだ
龍星が驚いている。ペース早くないかと。
ワタシはお酒で誤魔化したかった
この何か分からないざわざわした感情を
龍星「伊織、あいつ忙しいからまた後で席つくと思うけどその間…
…と言っている最中にヘルプであろうホストが
「龍星さん!お久しぶりです!一緒に飲んでよろしいですか?」
と言ってきた
レン「初めまして!えーと」
ワタシ「さくらだよ」
レン「さくらちゃん!よろしくです」
ニコニコ笑っている
龍星「櫻がお酒好きって分かったんならシャンパンでも卸すか……」
レンはびっくりしていた。
「龍星さんが女の子をウチに呼ぶのは初めてやのに。シャンパンまで卸すとか……」
龍星「うるせえよ」
ワタシは嬉しかった
初めてのシャンパンである
酔ってきたのもあって龍星に顔をうずくめる
レン「さくらちゃん可愛いし龍星さん男前だし
二人お似合いですね〜」
…と言っていた。

ホストは確かに口が上手い

どのシャンパンにしますか?と言われ
モエ  ピンク  と龍星は言っていた
ワタシは当時値段など分からなかったが
当時の値段で10万(ホストクラブ値段)はする
今だったらもっとするだろう
ヘルプの子が伊織さんに耳打ちして
伊織さんがこちらに走ってきた
伊織「龍星〜どうしちゃったんだよオマエ」
龍星「うーるさいっ櫻の初めてのホストクラブ記念!」
伊織「……笑笑 ウソがつけないねぇ龍星クン笑」

伊織さんはワタシを見る
伊織「イッパン人じゃないよね」
ワタシはビクッとした
伊織「アハッ冗談冗談」
龍星は「普通の女の子だぞ?まだ夜にも入ってない」
伊織「……なぁ〜んか分かるんだよね
つ〜か〜冗談やしっ」
伊織さんは笑いながら用意してくると言って
席を離れた
龍星「あいつ、あんな奴だから笑何考えてるか分からないんだよね苦笑」
ワタシはざわざわが止まらない
龍星に 手をギュッとして と言ってしまった
龍星「……」
手を握ってくれた
ちょっとホッとした
龍星は顔が赤い
ワタシ「酔っ払い〜笑」
龍星「違くて……あぁもう……」

そして念願のシャンパンコールが始まる

続く

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