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夏目漱石「それから」14 読書記録

一言感想

14は、美しい場面の連続です。夏目漱石はこんなにも美しいプラトニックラブを描いていたんですね。


代助が友人の妻、三千代に告白をする場面。ハンカチを顔に押し当てて泣く三千代。百合の花の香りが部屋には満ちている。二人は抱き合うのでもなく、口づけを交わすのでもなく、でも、心と心とを二人の言葉が結んでいく。これはプラトニックラブなのか。今の時代では、中学生もこうはいくまい。今の時代にはもうみることのできない告白の形。打ち明けてはいけない思いを打ち明けたこと。
「それから」この日たりの愛はどうなっていくのか。友人との関係はどうなっていくのだろうか? 

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