本日の一曲 vol.363 プーランク フルート・ソナタ (Francis Poulenc: Sonate pour flûte et piano, 1957)
フランシス・プーランクさんは、1899年1月7日にフランスのパリで生まれた作曲家です。プーランクさんの父エミールさんは、化学薬品などを製造していたローヌ・プーラン社の共同の社長さんであり、プーランクさんはその後を継ぐことを期待されていたのですが、音楽の道に進み、フランスの「6人組」の一人とされる作曲家になりました。
プーランクさんは、ピアニストとしての腕前も確かであり、しばしば演奏会にも出演していました。その作風については、「軽妙洒脱」と言われていますが、宗教作品も多く、「修道僧と悪童が同居している」などとも言われています。
プーランクさんのフルート・ソナタは、ドビュッシーさんの晩年のソナタ集(ヴァイオリン・ソナタ、フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ、チェロ・ソナタ)を意識して、やはりプーランクさんの晩年に作曲されたものだと言われています。
プーランクさんは、ご自身が弦楽器よりも管楽器のほうが得意であるとお話になって、このフルート・ソナタ、クラリネット・ソナタ(1962)、オーボエ・ソナタ(1962)を作曲しました。
フルート・ソナタは初演のときから大変に評判が良く、特に第2楽章が美しいと言われています。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のソロ・フルート奏者であるエマニュエル・パユ(Emmanuel Pahud)さんのフルート、パユさんの盟友エリック・ル・サージュ(Eric Le Sage)さんのピアノによる演奏です。
第1楽章 Allegro Malinconico (憂鬱なアレグロ)
第2楽章 Cantilena (聖歌)
第3楽章 Presto giocoso (遊び心でプレスト)
1973年、フルーティストのジェームズ・コールウェイ(James Galway)さんがこの曲の管弦楽編曲をイギリスの作曲家レノックス・バークリー(Lennox Berkeley)さんに依頼した管弦楽版があります。ジェームズ・ゴールウェイさんのフルートとシャルル・デュトワ(Charles Dutoit)さん指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(Royal Philharmonic Orchestra )の演奏です。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
そして、先程のエマニュエル・パユさんがレノックス・バークリーさんの息子さんであるマイケル・バークリー(Michael Berkley)さんに依頼した管弦楽編曲もあります。エマニュエル・パユさんのフルートとフランソワ・ルルー(François Leleux)さん指揮パリ室内管弦楽団(Orchestre de Chambre de Paris)の演奏です。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
(by R)
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