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本日の一曲 vol.159 ドビュッシー ヴァイオリン・ソナタ (Claude Debussy: Violin Sonata, 1917. Played by Gérard Poulet & Yori Kawashima)

クロード・ドビュッシーさんのヴァイオリン・ソナタは、ドビュッシーの晩年の室内楽傑作群のうちの1曲です。この曲の初演となる演奏会は、ドビュッシーさんご本人のピアノと本日ご紹介するジェラール・プーレ先生のお父様のガストン・プーレ(Gaston Poulet)さんのヴァイオリンにより、パリのサル・ガボーで催されました。ジェラール・プーレ先生は11歳でパリ国立音楽院に入学、2年後には審査員全員一致の首席で卒業後、パガニーニ国際コンクールで最優秀賞を受賞しており、フランスの至宝と世界中から敬意を集める名ヴァイオリニストです。85歳の現在も尚、現役プレイヤーとして多くのファンを魅了する傍ら、指導者としても高名で、バッハ国際コンクールやミュンヘン国際音楽コンクール優勝の岡本誠司さん、日本音楽コンクール最年少優勝やティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクール最高位の戸澤采紀さんなど多数国際的に活躍するヴァイオリニストを輩出しています。

プーレ先生の演奏会は、昨年11月4日に香川県の観音寺ハイスタッフホールにおいて、川島余里先生のピアノで催されたものですが、まさに自家薬籠中の曲であり、その演奏、解釈はドビュッシーさん直伝のものと言えると思います。曲自体、ドビュッシーさんのエッセンスが凝縮された傑作で、85歳の演奏とは思えない衰えぬ美しい音色とテクニック、プーレ先生のヴァイオリンと余里先生の奏でるピアノの一糸乱れぬベストフィーリングの演奏をお楽しみください。

(by S)


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