見出し画像

本日の一曲 vol.90 ドビュッシー 神聖な舞曲と世俗的な舞曲 (Claude Debussy: Danses Sacrée et Profane, 1904)

ドビュッシーを聴いたことがないという方におすすめします。ドビュッシーには、あまりやかましい曲がなくて、オーケストラの演奏会の演目には乗りにくく(つまり、音が小さめなので大会場には向かない)、どちらかというとピアノ1台とか室内楽曲の方が聴きやすいかもしれません。

この曲は、ハープ独奏と弦楽合奏のための曲で、舞曲なんですが、ハープが東洋的な雰囲気を醸し出しながら、弦楽合奏が寄り添っていく曲想になっています。全体で9分ぐらいしかありませんので、すぐ終わってしまいますが、心地よさが残ると思います。

演奏は、リリー・ラスキーヌ(Lily Laskine)さんのハープとパイヤール室内管弦楽団です。

このコンビによる演奏は、モーツァルトのフルートとハープの協奏曲が有名かと思いますので、こちらもお聴きになってみてください。ただ、ドビュッシーとはかなり雰囲気が違いますので、気持ちを入れ替えてから聴いたほうがよろしいかと思います。

ちなみに、この曲の第2楽章は映画「アマデウス」で、床にばら撒かれたモーツァルトの楽譜をサリエリが拾い上げ、モーツァルトの曲の美しさに愕然とする場面で使われています。

また、ドビュッシーのハープの曲に戻りますが、ドビュッシーの最後のソナタの一つ、フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタの新しい録音で、マガリ・モニエ(Magali Mosnier, Flute)さん、アントワン・タメスティ(Antoine Tamestit, Viola)さん、グザヴィエ・ド・メストレ(Xavier de Maistre, Harp)さんのお三方による演奏も聴いてみて下さい。こちらは、また静寂の世界に戻ります。

(by R)


読んでくださってありがとうございます!サポートしていただけるととても嬉しいです!