本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第75番 前兆 (Sinfonia No.75, 1781)
交響曲第75番もフンメル社の作品18の中の1曲です。
この交響曲第75番の2つのエピソードを紹介します。いずれも第2楽章にまつわるものです。
一つは、モーツァルトがこの曲をたいへん気に入っており、モーツァルトのピアノ協奏曲第15番K.450の第2楽章は、第75番の第2楽章にならったものだと言われています。
もう一つは、ハイドンさんの日記の中にあるというお話です。ただし、「アンダンテ」となっていますが、この交響曲の第2楽章のことだそうです。
「1792年3月26日、バルテルモン氏のコンサートで、あるイギリス人牧師が私のアンダンテを聞いて深い憂鬱に陥った。なぜなら、前夜、彼はそのようなアンダンテが自分の死の前兆であると夢に見たからである。彼はすぐに一座を離れ、寝床についた。そして今日、4月25日、私はバルテルモン氏から、このプロテスタント牧師が亡くなったことを知った。」(英語版Wikipedia)
交響曲第75番ニ長調(Sinfonia No.75 D Dur, Hob.I:75)
第1楽章 Grave - Presto ハイドンさんが「Grave」と指示した唯一の器楽曲だそうです。「ドン・ジョヴァンニ」序曲のようです。
第2楽章 Poco adagio いろいろとお話のある楽章です。
第3楽章 Menuetto & Trio. Allegretto ドイツの舞曲であるレントラー風です。
第4楽章 Finale. Vivace この楽章も舞曲風で、短調部分がとても印象的です。
アンタル・ドラティ(Antal Dorati)さん指揮フィルハーモニア・フンガリカ(Philharmonia Hungarica)の演奏です。
右近大次郎さん指揮18世紀音楽研究会ハイドンコレギウムの演奏です。
(by R)
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