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本日の一曲 vol.387 レスピーギ シバの女王ベルキス (Ottorino Respighi: Belkis, Regina di Saba, 1931)

オットリーノ・レスピーギさんの曲については、以前「本日の一曲」で「ローマの祭り」を紹介したことがありました。

レスピーギさんは、1879年7月9日、イタリア・ボローニャで生まれ、1936年4月18日にローマにて56歳でお亡くなりになりましたが、本日ご紹介する曲は、晩年の1930~1931年に作曲された最後のバレエ音楽「シバの女王ベルキス」です。

シバの女王ベルキスは、旧約聖書に初めて登場する人物であり、イスラエル王のソロモンを訪れ、ソロモンを試すために難しい質問攻めをしますが、ソロモンがすべて完璧に答えたため、持ってきた香料、金、宝石の全部をソロモンに贈ったというエピソードを残しています。

現代では、シバを現在のイエメンに存在した古代南アラビアのサバ王国と特定していますが、女王ベルキスの遺跡は発見できていないそうです。

レスピーギさんは、1934年にバレエ音楽からレスピーギさんご自身が4曲を選んで組曲にしました。組曲の構成は、次のようになっています。2曲目と3曲目の順番が逆になることもあり、本日ご紹介するジェフリー・サイモン(Geoffrey Simon)さん指揮フィルハーモニア管弦楽団(Philharmonia Orchestra)による演奏も逆バージョンになっています。

  1. ソロモンの夢(Il sogno di Salomone)

  2. 夜明けのベルキスの踊り(La danza di Belkis all'aurora)

  3. 戦いの踊り(Danza guerresca)

  4. 狂宴の踊り(Danza orgiastica)

本日ご紹介するのは、第3曲(第2曲)の「戦いの踊り」です。

バレエ全曲は約80分ですが、組曲盤は23分程度になっています。ジェフリー・サイモン盤のプレイリストです。

バレエ全曲盤はあまりありません。ざっと探したところ、次の演奏会形式の映像がありました。ユリア・イェンチ(Julia Jentsch, Actress)さん、ステラ・ドゥフェクシス(Stella Doufexis, Mezzo-Soprano)さん、ブルノ・チェコ・フィルハーモニー合唱団(Tschechischer Philharmonischer Chor Brünn)、ガブリエル・フェルツ(Gabriel Feltz)さん指揮シュトゥットガルト・フィルハーモニー管弦楽団(Stuttgarter Philharmoniker)による演奏のようです。

レスピーギさんが亡くなってから、ブラスバンド用にも編曲され、さかんに演奏されています。2012年全日本吹奏楽コンクールでの石津谷治法先生(全日本吹奏楽連盟理事長)指揮習志野高等学校による演奏です。

フィギュアスケートのキミー・マイズナー(Kimmie Meissner)選手が2006年の演技でこの曲を使ったこともありました。

(by R)

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