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本日の一曲 20世紀第3四半期の音楽

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連載「本日の一曲」のうち、1951年~1975年の音楽をまとめました。
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2024年1月の記事一覧

本日の一曲 vol.174 ザ・ビートルズ カム・トゥゲザー (The Beatles: Come Together, 1969. cf. You Can't Catch Me)

ビートルズのカム・トゥげザーは1969年にリリースされた「アビー・ロード(Abbey Road)」の1曲目に収録された曲で、そのリリース直後にシングル・カットもされ、そのB面は、ジョージ・ハリスン(George Harrison)さん作曲の名曲「サムシング(Something)」でした。 ビートルズの曲は、ジョージ・ハリスンさん、リンゴ・スター(Ringo Starr or Richard Starkey)さん作曲以外は、すべてジョン・レノン(John Lennon)さんと

本日の一曲 vol.170 ビリー・コブハム クアドラント4 (Billy Cobham: Quadrant 4, 1973)

ビリー・コブハム(Billy Cobham)さんは、1944年生まれのアメリカのドラマーです。本日ご紹介する「クアドラント4」が収録されたアルバム「スペクトラム(Spectrum)」は、ビリーさんの最初のソロ・アルバムでした。それまでは、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)さんのバンドや、マハヴィシュヌ・オーケストラ(Mahavishunu Orchestra)などで活躍していました。 「スペクトラム」には、キーボードのヤン・ハマー(Jan Hammer)さん、若

本日の一曲 vol.164 デヴィッド・ボウイ ビロードの金鉱 (David Bowie: Velvet Goldmine, 1971)

デヴィッド・ボウイさんの「ヴェルヴェット・ゴールドマイン」は、名盤「ジギー・スターダスト」と同時期に録音されましたが、同盤には収録されず、1975年になり、「スペース・オディティ」と「チェインジズ」のマキシ・シングルとして発表された曲です。 題名や歌詞の内容は、エロチックな行為の暗喩です。曲の構成としては、ほぼメロディーのない部分とサビの部分からなっていますが、サビは、デヴィッド・ボウイさんの低音の歌とサビの後半に印象的なハミングを聴くことができます。 前述のマキシ・シン

本日の一曲 vol.161 リトル・リチャード キープ・ア・ノッキン (Little Richard: Keep A Knockin', 1957)

リトル・リチャードさんは、ロックの神様と呼んでよろしいかと思います。本日ご紹介する「キープ・ア・ノッキン」は、レッド・ツェッペリンの「ロックン・ロール」にインスピレーションを与えた曲です。 この曲は1957年にシングルとしてリリースされた曲ですが、日本では発売されなかったようです。のみならず、日本では、リトル・リチャードさんの楽曲は、エルヴィス・プレスリーさんやビートルズなどを通じて知られていただけで、リトル・リチャードさんその人についてはあまり知られていなかったのではない

本日の一曲 vol.160 ちょっと考えさせられるバラード (5/5) 河島英五 酒と泪と男と女 (1975)

歌詞の大意は、忘れたいことがあったときに酒を飲んで飲んで酔いつぶれる、という意味です。古いカラオケの定番ですが、お酒を飲んでしまうんですね。 河島さんは、2001年に48歳の若さで亡くなってしまいますが、ご長男の翔馬さんによると、河島さんが18歳の時に、親戚が100人以上集まる法事で、親戚が飲み食いする様子を見て作詞・作曲したとのことです。自身の経験ではないので「~でしょう」になっているということです。 (by R)

本日の一曲 vol.157 キング・クリムゾン 突破口 (King Crimson: Fracture, 1974)

キング・クリムゾンについては、一度、ご紹介しました。 今回ご紹介するのは、アルバム「レッド」(1974)の1枚前のアルバム「暗黒の世界(Starless And Bible Black)」に収録された「突破口」という曲です。キング・クリムゾンは、最初はとても叙情的な音楽をやっていたのですが、リズム・セクションのビル・ブルーフォード(Bill Bruford, Drums)さんとジョン・ウェットン(John Wetton, Bass)さんを迎えた1973年リリースのアルバム「

本日の一曲 vol.148 ちょっと考えさせられるバラード (2/5) フリー オウ・アイ・ウェプト (Free: Oh I Wept, 1970)

フリーは、1968年4月に最初のライブを行ったバンドであり、当時、アンディ・フレイザー(Andy Fraser, Bass)さんは15歳、ポール・コゾフ(Paul Kossoff, Guitar)さんは17歳、ポール・ロジャース(Paul Rodgers, Vocal)さんとサイモン・カーク(Simon Kirke, Drums)さんは18歳と、全員ティーンエイジャーでした。 1970年に3枚目のアルバム「ファイア・アンド・ウォーター(Fire And Water)」をリリ