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2024年4月の記事一覧
本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第31番 ホルン信号 (Sinfonia No.31 "Hornsignal", 1765)
交響曲第31番も1765年のエステルハージ家副楽長時代に作曲されました。愛称の「ホルン信号」はホルンが大活躍するからで、当時楽団にホルン奏者が4人いたことから、彼らのために作曲されたものだと思われます。各楽器のソロが多くフューチャーされており、協奏曲のようです。 別名には「狩場にて」(auf dem Anstand)や「ニュルンベルクの郵便ホルン」もあるそうです。 交響曲第31番ニ長調「ホルン信号」別名「狩場にて」(Sinfonia No.31 D Dur "Hornsi
本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第30番 アレルヤ (Sinfonia No.30 "Alleluja", 1765)
交響曲第30番もハイドンさんエステルハージ家副楽長時代の1765年の作品です。第1楽章にグレゴリオ聖歌の「復活祭のアレルヤ」の旋律が用いられているので、「アレルヤ」という愛称がついています。この旋律があるため、1765年の復活祭の日曜日に教会で使用された可能性があるとのことです。 ただ、筆者の力不足で、この旋律を使っているグレゴリオ聖歌の音源が見つかりません💦 交響曲第30番ハ長調「アレルヤ」(Sinfonia No.30 C Dur "Alleluja", Hob.I:
本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第27番 ヘルマンシュタット (Sinfonia No.27 "Hermannstädter", 1760)
交響曲第27番は、またモルツィン家時代のものになります。1946年に、ルーマニアのシビウ(ヘルマンシュタット)近郊でハイドンの新しい交響曲の1786年の筆写譜が発見されたと報じられ、1950年1月29日に「初演」されましたが、後からその曲は交響曲第27番だったことがわかったというエピソードがあります。 前に第25番のところでご紹介した動画も第27番でしたね😄 交響曲第27番ト長調(Sinfonia No.27 G Dur, Hob.I:27) 第1楽章 Allegro m
本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第26番 ラメンタチオーネ (Sinfonia No.26 "Lamentazione", 1768)
交響曲第26番は、自筆譜は残っていないものの、1768年ころの作曲であると考えられています。1767年ころ以降は、ハイドンさんの「疾風怒濤(シュトルム・ウント・ドランク、嵐と衝動)」時代と呼ばれ、ハイドンさんの作風にロマンの風が起こってきた時代です。短調で始まる交響曲は、初出ではないでしょうか。 この交響曲には「ラメンタチオーネ」という愛称が付けられていますが、現存最古の筆写譜に「受難と哀歌」(assio et Lamentatio)と記されているそうです。第1楽章と第2楽
本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第22番 哲学者 (Sinfonia No.22 "Der Philosoph", 1764)
ハイドンさんの交響曲第22番の自筆楽譜には年代の記載があり、1764年作曲であることははっきりしているそうです。また、この交響曲は、「哲学者」と呼ばれています。この呼称はハイドンさんの生前からあったようですが、ご本人がつけたものではないと言われています。また、この曲では、イングリッシュ・ホルン(コーラングレ)が登場します。次の曲は、イングリッシュ・ホルンの使用例です。 「哲学者」の由来は、第1楽章のイングリッシュ・ホルンとホルンが交互に吹くメロディーが「論争」のようであり、